意識の声 No.35 より

1993年 6月号

 

 人間は「雄大な理想をいだくこと」が重要です。自分にとって全く不可能と思われても、確実に実現させるという鉄のような信念を持ち、成功したイメージを描きながら勉学や練習を続けるならば必ず実現します。これは私自身が存分に体験している事です。

 

 私たち地球人は自分でも気づかないのですけれども、日常生活のほとんどをマインド(心)だけで判断して過ごしています。しかしマインドは四つの感覚器官から成るもので、かなりいい加減な判断をしていますから、先を読みとることができません。そのために判断に狂いが生じて、うまく行かない事が多いのです。そこで的確な指令を与えてくれる内部の「宇宙の意識」の声に耳を傾けるならば、間違いのない洞察をすることができて、万事如意の洋々たる人生を過ごすことが可能になるというわけです。この「内部の意識からの声」を聞き取るには、四つの感覚器官を静める必要があり、そのために瞑想タイプの人間になる必要があるのです。このことを「意識世界に住む」と私は表現しています。これが本当のテレパシーです。

 

 人間がいだく理想または願望の実現に際しては、まず自分の内部の意識世界において青写真すなわち設計図を描いて、それが実現するという強烈な信念を持ち続ける必要があります。その波動が現実の世界で具現化させるのです。

 

 私自身もまだ壮大な夢すなわち願望があります。それは世界各国を講演旅行して回ろうというもので、これは本部役員の田中淳君と加藤純一君がこのアイデアを持ち出して、ぜひやれと督励したのです。皮切りはイギリスのロンドンで、アダムスキー問題と彼の哲学を説いて、スライドの映写も行い、宇宙の実体を知らしめようというものです。数年前にデンマークのGAP大会で講演をやった体験からすれば、さほどの難事ではありませんが、問題は費用と時間です。ロンドンがうまくゆけば他のヨーロッパ諸国や東洋諸国を順次回って講演を続けるという計画です。この雄大な構想を必ず実現させるように私自身もイメージを描き続けながら、決して諦めることなしに実現の方向へ思念し続けます。さらに英語の完全母国語化と、超人的な物凄い超能力の開発も行ってステージ上で実演することも考慮していますが、これは一定のプログラムに沿って練習することが先決ですから、これも自己訓練として実施します。

 

 というわけで、まだまだ私には使命がありますから、当分リタイアはできません。この世を去るまで活動を続けることになるでしょうね。つまり私自身は、人々に知らせる運動に挺身をするとともに、自己開発も行うように宿命づけられた人間であると言えます。といって決して背負っているのではありませんし深刻になっているのでもありません。楽しく愉快にやってゆきます。

 

 宇宙的な生き方――これは難しいようで案外シンプルな事です。地球人はとかく物事を深刻複雑に考えがちですが、もっと簡潔に原初的(プリミティヴ)な生き方をするとよいのです。皆様にはお体を大切にして、元気よく幸せにお過ごし下さい。