意識の声 No.104 より

1999年3月号

 

★私の研究活動歴も矢のように過ぎ去った

 

 日本GAPの活動は創立以来今年で三八年になります。私がアダムスキー氏と文通を始めたのは戦後九年目の一九五四年(昭和二九年)のことですから、それから通算すれば私のアダムスキー派としてのUFOと宇宙哲学の研究活動歴は今年で四五年になります。そして彼の勧めに従って日本GAPを設立以来四〇年近くになります。よくも続いたものだと思いますが、これは私の独力によるものではなく、GAP会員、特に維持会員の皆様の絶大なご援助の賜物でありまして、改めて衷心より感謝致す次第です。

 

 今年の七月で私は満七五歳になります。昔流の数え年ならば七六歳です。いずれにしても、あと四〜五年で八〇歳になるとは自分でも信じられません。二〇歳代から三〇歳代の本部役員連中と付き合っているものですから、私自身はまだ三〇歳代前半ぐらいの気分を保っています。同年代の老人がはるかに年長者に見えて仕方がありません。

 

 むかしの文豪吉川英治氏は六〇歳代の頃「一七歳の少年と対座していても相手が自分よりも年上に見える」と言っておられたそうですが、これは氏の非常に謙虚な人柄のせいでしょう。私は謙虚ではありませんがフィーリングの面で若いのです。ときには□笛で「サントワマミー」や「ハイドンのセレナーデ」などを鮮やかに吹いて女学生達を驚嘆させますし、本部役員達にくだらぬジョークを飛ばしたりします。そこで彼らは驚きます。なんと若いなあと。永遠の三〇歳でありたいものですね。

 

 

 

★過去世からのカルマで洞察力が決まる

 

 ご存じのようにSP(スペースーピープルの略称)は数百歳になりながら、見かけ上は二〇歳代前半にしか見えないとGA(ジョージーアダムスキーの略称)は何度も言っています。むかしGAがヨーロッパ旅行に出かけたとき、二三〜四歳の背の高い美女が案内役を買ってでたそうですが、なんとこの女性は土星人で年齢は約四〇〇歳だったと述べています。関ヶ原の戦いの頃に生まれた女性が二三〜四歳にしか見えないとは!

 

 こんな話をまともに信じる人は日本GAP会員ぐらいのものでしょう。いや、GAP会員のすべてが信じているわけでもありますまい。中にはバカバカしいと思いながらも、なんとなくGAPに魅かれてやっている人がいるかもしれません。

 

 こんな荒唐無稽な話を信ずる人と信じない人との差は何に起因するのか。これは何度も申しますように、過去世から培ったカルマによります。今生の学問や知識によるのではありません。むしろそんなものは邪魔になるだけです。だからアダムスキーのような宇宙的超偉人は地球の学問を拒否したのです。というよりも拒否せざるを得ないような貧しい家柄に生を享けたわけです。といっても彼はどうしようもない貧相な家柄の出ではありません。お父さんはポーランドの王室と関係のあった貴族の出であり、お母さんも高貴な家族の出です。世界の精神世界の偉人は大抵高貴な家柄の出身です。釈尊しかり、マホメットしかり、そしてイエスは………いや、やめときましょう。イエスの出自については新約中であまりにも歪曲されています。むしろ創作に近いものです。私などは偉人でもなんでもありませんから本当に田舎の貧乏タレの生まれでして、幼少時より塗炭の苦しみを味わいましたが、これもやはり過去世からのカルマの清算だったと認識しています。

 

 ところが一般地球人は転生の法則などは思いもよらぬタワゴトにしか響かず、とにかく人間の生命は一回限りだと思い込んでいますから、死を恐れて「一回限りの人生」で享楽を望むわけです。でも私は地球社会に悲観はしていません。というのは、今年、SPは地球世界に対してメッセージを発する計画があると聞いているからです。地球世界は確実に宇宙時代に突入しつつあります。誰がなんと言おうと太陽系の実態をいずれ全地球人が正確に知る時が必ず来るのです。それは遠い未来ではありません。そして来世紀の二〇年頃には、UFOなるものが太陽系中の別な惑星から来る宇宙船であることを全地球人が常識として知るようになるそうですから、それまでなんとかして生きたいものですが、さて、どうなりますやら。

 

 

 

★歪められた新約聖書

 

 過去生といえば「クボタは二千年前にイエスを裏切ったユダであった。だからその罪滅ぼしのカルマを背負って今生ではGAP活動に専念して難儀な目にあっているのだ」というデマが以前に流れたことがあるそうです。およそこれほどにバカげた作り話はありません。だいいち、ユダは裏切り者ではなくて、むしろイエスを助けようと努力した人です。ここでも新約の過誤性が強く出ています。最後の晩餐のときにイエスが弟子達に向かって、この中に裏切り者がいると発言したらユダが出て行ったと書いてありますが、これは全くのでたらめな創作です。だいいちイエスともあろう大聖者が大勢の弟子達に向かって「この中に俺を裏切る奴がいるぞ」などと俗物が言うような低次元な発言をするわけがありません。これでわかるように新約(新約聖書の略)は歪めに歪められているのです。それが一六〇〇年間不磨の聖典として崇められてきたとは!(現在の新約の内容全部を正典として定めたのは西暦三九七年にカルタゴで聞かれた教会会議です)

 

 ただしイエスの真理に関する言葉の数々の大部分は真実の発言であって、まさに宇宙の法則と言えるでしょう。また、イエスがたびたび凄い奇跡を演じたというのも大部分は真実のようですが、なかには「こりゃどうじゃ」と思われる部分も多々あります。たとえば癩病で死んだラザロが包帯で巻かれて葬られていたのをイエスが生き返れと呼びかけたら、ラザロが死後四日目に墓所から生き返って出て来たという件はどう見ても創作としか思えません。四日たてば死体はかなり腐敗するからです。

 

 まあ、いいでしょう。世界のクリスチャンが新約のすべてを信じて、聖なるものに憧れながら自己の心の浄化を図ることは悪いことではありませんからね。ついでながら、以前にラザロの墓所へ見学に入った時、私はその洞窟の低い天井の岩にハゲ頭を思いきり打ちつけて痛い思いをしたことかあります。ラザロの「死後四日目の生き返り」を信じない私か受けた罰だったのかもしれません。

 

 以上で私か徹底して実証主義と現実主義をつらぬいていることがお解りでしょう。アダムスキー問題にしても私は昔から頻繁に渡米して徹底的に調査をしています。ところがGAの本を読んだだけで渡米調査などをやったことのない者がGAを頭からインチキ扱いして罵詈雑言を浴びせた例か多くありましたが、これは問題外の外です。

 

 

 

★常に大宇宙との一体感を起こす

 

 さて、私は二月の東京月例セミナーで「私は創造主の地上における代理人になる」と申しましたが、これは私かGAPの会長だからその資格があるのだという意味ではありません。人間ならば誰でもその資格はあるのです。ただしそのためには、四六時中創造主との一体感を失わないようにするのです。SPは睡眠中でも創造主を意識しているということが全集の第一巻に出ています。そこまでは無理にしても、なるべく創造主との一体感を持続し続けることが、すなわち創造主の代理人になるわけです。

 

 そのために私か唱える言葉は次のとおりです。「私は大宇宙。大宇宙は私」 「私は絶対に完全、絶対に健康、絶対に純粋」等の言葉です。そして自分が完璧な人間としてこの大宇宙とダブって存在している姿をイメージします。仕事で多忙なときには、とかくこうした反復思念を忘れがちですが、思い出したときにまた思念を続けます。こうして自分と大宇宙の創造主との一体感を常に保つことが最重要であることをこの頃痛感しています。そのためには暇さえあれば大宇宙思念法を実践するのも重要です。ただしアダムスキーは宗教用語の「創造主」という言葉を避けて「宇宙の意識」という造語を多用していますが意味は同じです。「GAPにいても一向に超能力は出てこないしSPとのコンタクトも実現しない。GAPはダメだ」と言って去って行く人が少なからずいるそうですが、何をか言わんやです。自分自身で努力しない人に超能力が出てくるはずはありませんし、SPとのコンタクトどころではありません。このような人は次々と団体を漁るだけで最後は惨めな思いをするだけでしょう。人間の偉大な力というものは団体が与えてくれるのではなくて、自分で努力して自身の内部に潜在する能力を開発するべきものです。しかし何よりも私達は大宇宙の創造主をまず認識するためにこのアダムスキー哲学を学んでいるのです。少し暗い話になりましたが、人生の岐路においてどの道を行くかは重要な問題です。迷いが出たならばうんと熟考して、それでも解決がつかねば私に相談して下さい。善処します。ただし私は超多忙ですからその点もご配慮下さい。

 

私は大宇宙。大宇宙は私