多くの人たちが呼びかけられているが しかし選ぶ人はほとんどいない

ジョージ・アダムスキー

 

 地球の人間は二重の性質の人間として生きて以来、心である結果の世界をより表現しています。そして魂である宇宙的なものの表現が少ないのです。つまり、彼らは現在の混乱の状態の中にいる自分自身を見いだすのです。これは長い時代に心によってつくり出された伝統と因習に彼らが従うときにはとくにそうです。支配要素である恐怖は個人の魂に魂自体を表現する機会をほとんど与えません。あらゆる生命は生きるために宇宙を頼ります。そして、その報いは供給でした。一方、人間は自分の供給のために人間たちを当てにします。そして、結果として恐怖は困窮(欠乏)と病気という体験を通じて人間の生活を支配しています。魂は神なる父への奉仕を叫び続けています。それは“父”を知っているからです。心は心自体に奉仕します。それは“父”を決して見たことがないからです。

 

 伝統は、心が知らないことを恐怖するように心に教えてきました。万人は自分が創造された目的を成就することを呼びかけられているというのに奉仕することを選ぶ人はほとんどいません。これらの少数の人たちでさえも、自分の運命の完遂までに突き進みません。それが獲得する信仰はハートによるではなくて、ほとんどが心によるのです。その証拠は存在します。というのは、心はそれが行う全ての物事に名誉を要求するからです。もし心が名誉を受け取らないのならば、それは自らの生活の安全さを感じる伝統と因習の生き方に逆戻りします。言い換えれば、心は人間を信じているのですが、神を信じてはいません。けれども、“神なる父”が万物の授与者なのであり人間ではありません。そうです。人間は額に汗して自分の安全を得るのにやっきになり、自分自身と同じような他の心の奴隷なのです。

 

 “ブラザーズ”がやって来たとき、地球での私たちの生活が最も危険であり、絶滅が私たち全てを脅(おびや)かした時に、多くの人が反応しました。多くの人たちは、この世界の報酬と安全へと逆戻りして、人間の手の中にかつて置かれた最も素晴らしい宝石を、お金のために売っています。これらの暗黒の日々にキリストからの“啓示”を公言した人たちでさえも、心の意志―――ムチのあのひもを通じて、心の栄光と安全さのために、道に迷って離れてしまいました。

 

 71年間の私の人生の間、地球で富として考えられているものを、私は集めませんでした。しかし、私は、決して困窮(欠乏)しませんでした。供給は毎日ありました。私は地上でのいかなる富や安全(保障)よりももっと偉大な永遠の知識を獲得しました。この富を私は永遠を通して運ぶでしょう。

 

 これが私の安全(保障)です。私は、私に誕生を授けてくれた“父”に対して揺るぎない信念を持っています。“父”は私を一度も無視したことがありません。私が自分の能力のベストを尽くして父の目的に奉仕する限り、父はこれからも私を無視しないでしょう。“父”は私を決して失望させませんでしたが、一方、人間の心(複数)は、しばしば失望をもたらしました。あなたは言うかもしれません。『しかし“神”は自分自身を助ける人たちを助ける』と。それも感覚の心(センス・マインド)を守るための曲解なのです。その真の意味は『“神”は“神の意志”のために自ら助ける人たちを助ける』です。『私の意志ではなく“汝の意志”がなされる』がその本当の意味です。この種類の啓示よりも偉大な真理はありません。それは“宇宙の意識”によって与えられるからです。

 

(訳H・K)