信念と進歩
ジョージ・アダムスキー
私たちは科学の分野で非常に多くのことを知りました。事実、あまりにも多いため、そのすべてを生かすことができていません。スペース・ピープルは宇宙開発の発展に計り知れないほどに私たちを援助してきたのです。科学者は与えられた情報から諸々の可能性を見いだすことができたため、行動し続け、地球の大気圏外の状態に関する貴重なデータを得ることができました。しかし、こうした発展は最も大切な人間社会ではなされていません。そのうえ、スペース・ピープルとコンタクトしたと吹聴してきた団体の多くがこの問題をひどく混乱させたため、他の惑星からやって来て地球で働いている人々は、その問題を解決することすらできるかどうか懸念しています。
かつて"バビロン"が存在したのならば、私たちは今日それが存在しています。個人的な関心の方が大きいため二つの団体が合同で行動し、一つにまとまっているところを見ることができないとスペース・ピープルは言います。団体を顕示するのに使われる文句が多いために、人々は混乱し一つになるどころかバラバラになっています。その団体の内部でさえ絶えず中傷が起きています。しかし、バラバラにされた家はそのままでいられるはずがありません。そして、もし私たちがスペース・ピープルが築き上げている"兄弟愛"を達成し、彼らが期待するような社会を確立しようとするならば、科学者が与えられた情報を活用したことで進歩してきたようにスペース・ピープルの知識がどれほど今日の私たちの生き方に反していようとそれを生かさなければなりません。
このための進歩に必要な要素はスペース・ピープルが私たちを信頼しているように、互いに信頼し合うことです。そして信頼は信念と進んでやろうとする気持ちにかかっています。人間が今日のように宇宙を旅行したり、大気圏外のことを知ろうとしてカプセルに計器類を積んで打ち上げることを数年前には誰が考えたことがあったでしょうか。この種の信念は"盲目的信念"と言われてきました。しかし、これがなければ、私たちは今頃どこにいたでしょうか。人類の進歩のためにマルコー二、スタインメッツ、アインシュタインその他の人々を、この世界を変えてきた未知の分野で働かせたのはこの信念なのです。
実際、地面に種を蒔いたり、日常の仕事で動きまわったり、また眠ることさえも私たちの行なうあらゆることは好ましい結果を期待して行なわれます。しかし、私たちは指で触れたり、肉眼で見ることができないという理由だけで、"盲目的信念"という言葉をバカにしがちです。相当数の人々が混乱しているのも無理もないことですが、信念の用い方を学ばなければ、さらに混乱し同胞の間で不信を増大させることにもなるでしょう。ちょうど各種の団体から生まれた善意の動機がダメになってしまったように、これだけでも私たちを破滅させることでしょう。以上のことは、またブラザーズから伝えられた知識を信じていない証拠でもあります。この世界をスペース・ピープルのような世界に変えていくための情報は十分に与えられてきましたが、それを生かさない限り彼らのような世界を建設することはできません。
地球で、あらゆる抵抗に遭いながらスペース・ピープルの生命哲学を受け入れるのは無理であるという声があるかもしれません。しかし、やってみなければわからないではありませんか。まず始める第一段階は私たち自身が互いに信じ合うことです。"信じ合うこと"は信頼を大きくして、すべての人々を一つに結びつけます。これこそが、人間が創造主の目的を知る唯一の法則です。こうして不可能なことはなくなります。
なるほど不快な状況をいくらか目にするかもしれません。それは私たちが新しい価値観と置き換えなければならない習慣という存在になりさがっているからです。"新しさ"は永続しますが、古いものは腐敗してゆきます。他の惑星の人々を今日みられるように進歩させているのは"信念"なのです。信念によって彼らは一つの家族として生き、聖なる創造主の顕れとして互いに尊敬し合います。絶え間のない進歩へのカギは"信念"なのです。これによって、あらゆる分裂が取り除かれるからです。そしてとりわけ、信念によってエゴを訓練すれば利己主義がなくなります。信念こそ永遠に続いてゆく唯一の法則です。永遠に新しい知識を信念は洩らすからです。それは統一宇宙の法則です。過去、現在、未来はすべての信念の中にあるのです。
訳H.K