意識の声 No.38 より

1993年 9月号

 

 私は去る八月一三日から一〇日間恒例のGAP海外研修旅行に出かけて、二二日に帰国しました。少し疲れましたけれども、大過なく進行したのは、皆様のご声援のお陰と感謝致しております。今年は総勢一六名。旅は予定どおりの日程をつつがなく消化して、ずいぶん楽しい日々を過ごした次第です。今回でメキシコは五度目、グァテマラは二度目ですが、両国とも訪れるたびに文化が進んでいることがわかります。

 

 当初サンフランシスコへ着陸しましたが、ここではダニエル・ロス氏夫妻が迎えに来てくれまして、市内見学に同行し、夜はホテルで食事を共にしながら談論風発、実に愉快な一夜を過ごしたあと、翌日、空港で別れて私たちはメキシコへ向かいました。

 

 「旅行中のUFOの目撃はどうか」とお聞きになりたいでしょう。これも確実に発生しました。私の場合は八月一七日、グァテマラのペテン・イツァ湖畔のホテルに宿泊した夜、ベランダに出て暗い湖を眺めていたとき、突然、空中に真っ赤な光体が右方に出現したかと思うと、すぐに消えて、続いて左方に同じ赤い光体がパッときらめいて消えました。見たのはこれだけですが、UFOであったことは間違いないとみています。

 

 旅行中、私の助手として実によく活動してくれた清水正君も、同じ湖を夜間見ていたところ突如、光体が水中から飛び出たかの如く上昇して飛ぶのを見たということでした。私の目撃とは別な時刻の別な現象です。

 

 もう一人、佐々木八郎君は、それより前の八月一四日、メキシコ市に着いた日に風邪をひいて気分が悪くなり、ひどい頭痛がするものですから、夜間、床についてからスペース・ピープルに「どうぞ治るように助けて下さい」と想念を送りつづけていたところ、深夜二時頃、突然自室の窓の外から物凄い光が室内に照射されて驚いたということでした。それ以来、風邪が快方にむかったということです。円盤が飛来して光を照射したと思われます。

 

 実はそれより以前、八月一三日、成田空港からサンフランシスコに向かう飛行機の中で、私はある体験をしたのですが、これは事情により詳細を伏せることにします。しかし、さらにそれ以前の八月一〇日、つまり出発の二日前ですが、所用あって小岩駅前の銀行へ行きましたところ、久しぶりに好天になったものですから、ついでに江戸川の広大な河川敷へ行って、ベンチに座りながら大宇宙瞑想を行っておりました。快晴なるも風の強い日で、私は一時頃から約三〇分間、瞑想を続けておりました。すると一時半頃に突然、前方の上空に円盤型の白い雲が出現したのです。それは次第に大きくなって丸くなりましたが、奇妙なことに強風にも関わらず静止したままです。「これは内部に円盤が隠れていて、フォース・フィールドで雲のような物質を作り出しているのではないか」と思い、それに向かって感謝の想念を送っておりましたれら、一〇分ほどして眼前の地面に一羽のハトが来たものですから、「やあ、ハトさん、こんにちは」とテレパシーで声をかけてから、再度上空を見上げたら、もうあの大きな丸い白銀色の雲は跡形もなくなって、一面に青空が展開しているだけでした。私がハトを見つめていた二〜三〇秒の間に、いわば瞬間的に消滅したわけです。
過去にこける私の不思議な体験は山のようにありますから別段驚きませんし、声を大にして喧伝することもしませんが、確実に言えることは、今回の旅行はもちろん、GAP全体が終始スペース・ピープルに見守られて援助されてきたということです。この恩恵に報いるために、今後も私は畢生(ひっせい)の力を傾注してGAP活動に邁進するつもりです。如何なる障害にも屈することなく、堂々と前進をつづけます。

 

 さて、この『意識の声』の先号に書きましたように、今回の旅行では極力四感をコントロールして、意識による旅をつづけようと張り切って行ったのですが、やはり外界の干渉に抗しきれない時も多々あり、内心忸怩(じくじ)たるものがありました。『前途程遠し。思いを岩山の暮雲に馳す』体の反省をつづけながら旅をしたのですけれども、過去二五回に及ぶ私の海外旅行中では、最も精神面を重視した旅であったといえます。

 

 メキシコの古代マヤの遺跡に関しては、宇宙的な要素が強くあり、昔から私はこれを研究してきましたが、結局は謎です。しかし昔アダムスキーが存命中に、彼は一列車借り切ってメキシコ・ユカタン半島のマヤ遺跡の大発掘を行う計画を立てたのですが、如何なる理由か中止されました。これからみても、マヤの遺跡には古代にスペース・ピープルが関与しており、その証拠物件を残しているのではないかと考えられます。

 

 また現地のガイドさんから聞いたところによりますと、メキシコやグァテマラでは今でもUFO出現が非常に多いとのことで、立派な専門誌まで出ておりその一冊をもらいましたから、いずれその内容をユーコン誌に紹介するつもりです。

 

 名ガイドのアルトゥーロ・ヤマダ氏にお世話になったのは今回で三度目です。以前はUFO問題にほとんど関心がなかった人ですが、今回はなぜかUFOに関する話をたびたびだされたところをみますと、注目せざるを得ないような事情があるのでしょう。今後は私もメキシコ・グァテマラ方面にも注目して、UFO問題に関する資料を集めながら研究してみようと考えています。

 

 グァテマラのティカールの大遺跡を見たあと、一同は四〇分ほど大密林の中を歩きましたが、これはこよなき体験になりました。高い樹木の枝におサルさんたいがいたり、珍しい鳥たちが珍奇な声で鳴いたり、まさに『野生の叫び声』そのものです。私にはあらゆる樹木が生きものに見えて、「やあ、樹木さんたち、こんにちは。元気で成長して下さい」と、テレパシーで想念を放射しながら歩きましたが、この想念は全ての樹木に届いていると思います。とにかく、どこにいても植物を見れば必ず呼びかけるというのが私のこの頃の習慣です。

 

 ヤマダ氏から聞いたところによりますと、首都メキシコ市の北方、車で三時間の所にUFO出現の地という田舎町があるそうですが、ここでは不思議な水が湧き出ておりその水を飲めばどんな難病でも治るというので評判が高く、世界中から水を飲みに人が集まるということです。私たちもここへ行きたかったのですが、残念ながら時間不足のために引き揚げました。しかし、来年夏またGAPでこの奇跡の水を飲むことを目的の一部に取り入れたメキシコ旅行を企画するつもりです。話によりますと、その土地にUFOが着陸してから水に変化が生じたということでして、たぶんUFOの放射線によって、オバケのような巨大なタマネギやその他の野菜が出来たりする土地があるそうですが、今は政府がオバケ野菜の栽培を禁止しているとのことでした。

 

 なぜメキシコにそんな事件が発生するのかといいますと、メキシコ人やグァテマラ人の大半はUFOの存在を疑わないどころか、あれは神様の御使いだと言うほどですから、UFO側にとっても出現しやすいのでしょう。疑い深い人間の多い文明国ほど、こうした事件とは縁遠いようです。