意識の声 No.94 より
1998年 5月号
★ 大変動をのがれるには
どうすれば大災害をのがれられるか。その回答はただ一つ。「大自然との一体化の想念を持ち続けて生きること。そうすれば事前に予知できる」。これに尽きます。しかし通常人間は自然界から完全に浮き上がってしまい、ワレが、ワレが、という個体性や自我に固執して生きていますから、これではテレパシックな予知能力は出てこないのです。そこで燦然と輝くのはジョージ・アダムスキーの宇宙的な思想です。アダムスキー全集は現在全部で11巻出ていますが、そのなかの第2巻「超能力開発法」、第3巻「生命の科学」、第11巻「大宇宙と一体化する方法」を徹底的に読んで、実践を続けるならば、いずれテレパシックな予知能力が出てくるでしょう。
私は戸外へ出れば大体に空を見上げる習慣があります。それはUFOを見つける目的もありますが、なんといっても、あの無限の大宇宙空間の中へ自分を溶け込ませようという想念が発生するからです。そして「大宇宙は私。私は大宇宙」というミラクルワードを唱えながら歩きます。 (中略) 歩きながらも紺碧の大空を見上げ、大宇宙思念法を実施しながら、息を吸い込むごとに紺青の大空が自分の体内に吸い込まれるようなイメージを描くことを実践しております。しかしこれはむしろ逆に自分自身を限りなく拡大して大空の中へ吸収させてゆくようなイメージを描く方がベターです。
★ 楽しいと思う想念が楽しいことを引き寄せる
よく引き合いに出す話ですが、数年前、早稲田大学総長の奥島隆康先生は、「自分はどこへ行っても楽しい事だけが待ち受けていると考える性質なのです」と、毎日新聞の記者とのインタビューで話しておられました。これは百万言を費やした下手な哲学よりもはるかに高貴な思想だと思いますね。このような思想を万人が持って生きれば、この世の中は極楽浄土になるでしょう。
「楽しくもないのに、わざと楽しい気分など起こせるわけはない」と言う人があるかもしれません。しかしそれは環境に振り回されているだけのことでして、これでは救われません。まず自分がここに生きて存在していること自体が無限の楽しみを帯びていることに着目する必要があるのですが、これは人によっては困難なことかもしれません。地球人は外界の事物によって刺激が与えられないことには楽しさが得られないという性質を帯びているからです。徳川幕府の中興の祖である松平定信は、家斉が11代将軍のときに30歳で老中になり、寛政の大改革を行って幕府の窮状を救った偉人です。彼は次のように言っています。「楽しきと思う(こと)が、楽しき基なり」と。彼は25歳で奥州の白河藩を継ぎ、善政をしいて人望の高かった人ですから、卓越した人物だったのでしょう。その彼は「楽しいとまず思え。それが本当に楽しくなる基なのだ」と教えているのです。名言ですね。「楽しいという想念を起こせば、実際に楽しい物事が引き寄せられてくる」という原理をすでに知っていたと考えられます。こうした楽天思想は古来多くの偉人が述べているのでして、たとえばイギリスの有名な批評家のラスキンは「人生の主要な喜びと力とは尊敬のなかにある」と言っています。つまり誰か尊敬できる人物を持てば自然に喜びと力が生まれるというのです。これはイエスという方を心底から尊敬しているキリスト教徒の人達が偉大な力を発揮することがありますけれども、まさにピタリです。中世の十字軍の例を見ても理解出来ることです。