投稿者 瑠璃/佐々木和正 日時 2001 年 11 月 03 日 22:52:39:
これは私の見た夢の話です。
今年の5月に見たとても象徴的だった夢の記録です。
その夢の中で私は、
壁や床や天井がすべて蒼い石でできた薄暗い建物の中を下へと降りていった。
複雑で入り組んだ構造になっている、まるでゲームに出てくるような迷宮です。
下へ下へと進んでいき、ずいぶん奥まで来たとき、広い部屋に出ました。
見渡す限り、光沢のある黒い結晶の床が広がっていました。
反対側の壁も見えず、
天井は、叫んでも声は帰ってこず、吸収されてしまうだろうほどの広大な空間に出ました。
そこはあたり一面、闇に包まれていて、
上を見る限りは闇と静寂が支配する世界でした。
私の前には一本の道があり、
その先には光を生み出すものがありました。
暗闇の空間で、唯一の明かりとなる強烈な青白い炎です。
神々しく、強い光であらゆるものを照らそうとしていました。
そのおかげで空間は完全な闇にはならず、ぼんやりとした光に満たされていました。
私は炎に近づこうとしました。
途端に身体が加速されました。一本道の上をどんどん加速されていきます。
その間に私は身体的な感覚というものを失っていきました。
聴覚が無くなって音の広がりが感じられなくなり、
眼球が消えて視覚を通して見ることも無くなりました。
けれども、目の前の光景は見えています。
最後には肉体の、3次元的な広がりや神経の信号伝達(?)なども、
それぞれ部分ごとに消えていくのがわかりました。
すでに人間の形ではなくなっていました。
第三者がいたとすれば、一点の、光の塊に見えたことでしょう。
私は、私であること、を意識したまま炎に向かっていきました。
加速の限界を思ったとき、
私は懐かしさとあたたかさ、そして恐怖を感じていました。
加速度から開放されたとき、私は光源の前に立っている。
青白い炎の正体は、青みがかった透明な球体でした。
冷たい闇の中では溶けない、氷でできた球体。
その中に僕は、赤い小さな炎を見つけました。
球の大きさに比べるととても小さい。
でも、絶対に消えることのない真っ赤な炎。
この赤い光が氷の球体を通ることで、青白く見えていたのでした。
その直後に目が覚めた。夢なのに生々しかった。
数週間後にメモをとった。そのあと何度か書き直した。
これは最後の書き直し。はじまりとなった記録。
こういうことを書いてどうなるのか?予想できません。
目算があって何かを書くわけでもないし。
夢の内容は他人にはわかりにくいから。
クリックした瞬間に、強制的に読まされる。
そんな言葉になっていないか?これはわからない。
私は、(たとえば私のように、)
あらゆることに不信感を感じ、疑ってしまうような人に。
もしそんな人がいたら、伝えたいことはないですか?
私はある。今でこそ。これからずっとそう思うだろう。
世界が、自分が、壊れてしまいそうな力をひしひしと感じていても。
バラバラに砕け散ってしまうことを恐れたり、逆にそれを願うようになってしまうよりも。
それよりも、
もっともっと強い力が、あなたの中に宿っている。
あなたが見ているすべてのものは、同じ小さな炎を持っている。
すべてを照らし、何度も、何度でもよみがえらせるような。
そんな力を。
今も事件が多い。戦争も。
ほかにも遮断したくなるようなことばかり。
個人で絶望したり怒り狂った後で、私はあの夢で得た感覚に戻っている。