投稿者 BLUE BACKS 日時 2000 年 7 月 04 日 22:00:10:
<1+1は2にならない>
特殊相対性理論によれば、2台のロケットAとBが互いに宇宙旅行
をしているとき、その相対速度は@式によって決定される。
Vab=Va+Vb/1+VaVb/C二乗 ・・・・・@
この相対速度はAとBの速度の和より小さい。またフレネルの索引
理論も、全体の速度が二つの速度の和より小さいと予言をして
いる。フレネルのあげた理由は、静止エーテルの中を通過する
物体が、事実上いくらかのエーテルをひっぱって進み、それが
速度をおそくする結果を生むということであった。フレネルの式
が宇宙を旅行中の二台のロケットに応用されるなら、それらの
相対速度はA式によって与えられる。
Vab=Va+Vb(1−Va二乗/C二乗)・・・・・A
ここで、カッコ内の式はフレネルの索引係数である。
A式は@式とはちがったものに見える。さらにフィゾーの実験に
よればフレネルの式が正しい様に見える。それではいったいどこに
この矛盾の原因があるのであろうか。特殊相対性理論の出した@
式が”まちがって”いて、索引されるエーテルという仮想にもと
づいて予言されたA式が”正しい”ものである、と結論してよい
であろうか。答えはこうである。A式は実際は@式の近似式である
すなはち、@式から出発して近似法などを使って数学的にうまく
処理すればA式に到達するのである。このように相対論的な@式は
正しき実際にフィゾーの実験結果を予言している。だから、フィゾー
の実験は速度の加算についての相対論の公式の証明になっている
のである。
さらに、相対論の公式はエーテルの存在を必要としないし、索引効果
と関連させる必要もまったくない。フレネルの索引効果はフィゾー
の実験結果と偶然に一致したが、不自然な考え方であることは、現在
わかっている。フィゾーの実験は1872年アイリーによって別の
形で、また、のちマイケルソンによつてくりかえされた。彼らの
結果も、のちに相対性理論が予言する速度の加算に対する式と
一致している。