投稿者 松本 日時 2000 年 8 月 14 日 11:31:46:
回答先: 波束は収縮するか、、の実験について。 投稿者 スターダスト 日時 2000 年 8 月 13 日 23:11:45:
|> すでに実験結果がでているのでしたら
|> 教えてください。
私が今調べられるのは下記の内容です。
実験4と5について
詳細を記述した資料はもっていませんが、この4と5の
実験に近いと思われる実験や考え方について記載している
書籍がいくつかありますのでそれを紹介します。
4と5の実験を区別してというのはなさそうですが。
4については実験結果がでており、電子が二重スリット
を通過した後(板が置かれた瞬間)、または電子が検出器
に到着した瞬間、またはその後の意識ある生命体が認識した
瞬間に波動方程式の収縮がおきると考えてよさそうです。
検出器に電子が到着した瞬間が考えやすいのですが。
5の実験は実施未と思われます。
1.J・グリビン「シュレーディンガーの子猫たち」
1980年代中頃にメリーランド大学とミュンヘン大学
の二つのチームによって、まったく独立に実施された。
実験としては、一本のレーザービームをビーム
スプリッターである鏡によって二本に分けるという
バリエーションが使われた。
分割されたビームの一つは移相子(フェイズシフター)
を通過するので、分割されたビームのもう一方とは明ら
かにわかっている分だけ歩調が合わなくなり、再度一本
のビームに結合されたとき干渉縞を作り出す。
さらに光子の通過を監視するために、ポッケルスセルと
呼ばれる検出器が分割されたビームの通路にそれぞれ
設置された。
また実験装置の最後には、再結合されたビームが干渉縞
を創るかどうかを観測する検出器が置かれた。
ポッケルスセルは、9ナノ秒でスイッチを切り替える
ことができた。
ビームスプリッターから検出器までの経路の長さは約
4.3mで、光速で動く光子は14.5ナノ秒で通過する。
よって、光がビームスプリッターを通過した後で
ポッケルスセルのスイッチを入れる(あるいは切る)こと
が可能であった。
スイッチを入れるか切るかはもちろんコンピュータ
制御され、人手を介せずランダムに行われた。
二つのチームの結果は、ともに量子論との一致を見た。
スイッチがオンのときは、光は光子として振る舞い
どちらかの経路だけを通り干渉しなかった。
スイッチがオフのときは光は波動として振る舞い、
光子が一つ一つビームスプリッタに送られているときでも、
両方の経路を通過し干渉縞を必ず作り出した。
検出器に到達するときに、検出器のスイッチがオンに
なるのかオフになるのかを前もって予想するという光子
の明らかな能力は、ほんの2〜3ナノ秒検証されたに
すぎない。
2.ヴィクター・J・ステンガー「宇宙に心はあるか」
1978年、ジョン・アーチボルド・ホイーラーは、
EPRパラドックスの検証などに応用された二重スリット
実験を少しだけ偏光したものを提案した。
光子がどのスリットを通ったかを知るための測定を
行うかどうかの決定を、光の速度で進む光子がすでに
どちらのスリットを通ったかが判明するまで遅らせよう
というもの。(遅延選択方式)
光子が、どちらか一方または両方のスリットを通り
終えてしまうまで決定の時期を遅らせれば、実験者が
決心するまで波動関数の収縮は起こらないことが示せる。
ホイーラーは、今日の観測者によって下された決定
が十億年の昔に起こったことに影響を与えるという例
を一つあげた。