Re: 恐竜と地球重力


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投稿者 松本 日時 2000 年 10 月 08 日 09:54:40:

回答先: Re: 恐竜と地球重力 投稿者 スターダスト 日時 2000 年 10 月 07 日 22:35:41:

|> 重力定数が小さくなったので
|> 地球は内圧で徐々に膨らみました。

|> 地殻は、裂け、ひびがはいり
|> ひびの中心部の海嶺から海洋底が
|> 広がりはじめました。


これは、「プレート・テクトニクス」上田誠也:
岩波書店1989年などのデータから何かわかりそう
ですね。
この書籍には、極移動(polar wandering)の過去
からの諸説についての記載もあります。1955年の
Goldらの説は、地球は完全な弾性体ではなく、
流動性をもっているので、大規模な極移動も可能で
あろうことを示してありますが、よくいわれる
「ポール・シフトという地球の地軸の急激な変動」の
考えとの歴史的なつながりはありえると思いますか?

また古地磁気学から大陸移動説が説明されています
が、重力定数が小さくなった場合、どの程度、地球
が膨らみ、それがどの程度、古地磁気の変化に影響を
与えるかということなどを考えると少し見えてくる
のではと思います。
地球物理の専門家が地球が膨らんだ場合を想定して
理論を展開してみようと思うかどうかでしょうね。

Diets が 1961年に"sea-floor spreading"という
新語を導入して海底拡大説の論文を世に出したが、
1929年にはすでにHolmesによってほとんど同じ
考えが提唱されているそうです。
ほとんど注目されなかったWegenerの大陸移動説の
場合とおなじく、学界というものは、”新説”に
対して保守的なものであるとこの書籍には書かれ
ていますが、まったくそのとうりですね。

|> たしかディラックさんが
|> 晩年に唱えた仮説でして

|> 微細構造定数の変化の話ですとかね。
|> 宇宙の年齢に逆比例するとかですね。


よく知られている基本定数が、変化するという話ですね。
光の速さ、重力定数、陽子や電子の静止質量、プランク
定数、陽子の電荷、ハッブル定数、宇宙に存在する陽子
と光子の比率、弱い力の定数、強い力の定数といった
ところが基本定数ですね。
これらの定数のうち1つが少しでも変化すると、例えば
重力定数がいまより小さいとどうなるのでしょうか?
他の定数との関係がわかれば、この宇宙と矛盾がないか
どうか計算結果から議論できそうですね。
ブランス−ディッケ理論によると、「重力は宇宙の
物質分布のあり方によって変化する」ということだ
そうですが。
過去の歴史では、これと「10の40乗倍」の問題から
「人間原理」が導きだされた、といったところで
しょうか?

|> 大型の恐竜は
|> カバのように水や泥のなかを這っていたとしか
|> 思えないのですが。


この記事が乗っていた本は、残念ながら、正規の
科学論文の形式をとっていなくて、他の引用文献の
十分な記載がありません。
たとえば、一般向けなのですが、「皇帝の新しい心」
にあるような、本来あるべき情報なのですが。
そのため、根拠の乏しい内容に見えますがそれでも
いちおう以下のような反論が記載されていました。

・動物の筋肉組織は人間のものよりずっと
すぐれている?
デューク大学の生理学者クヌート・シュミット−
ニールセンらの研究報告によると、筋力は、基本的
に動物の大きさと関係ない。

・カミナリ竜は水中生活者であった?
彼らの歯は固い繊維質の植物を食べ続けたため摩滅
し、あるいはひび割れている。それに、地上には彼
らの足跡が多量に残され、化石となっている。

・カミナリ竜の筋肉は現在のどんな動物のよりも
ずっと効率がよかった?
これは、カミナリ竜は地球の生物ではなかったと
言っているようなものである。

・血液を頭まで送れないカミナリ竜?
血圧の問題。彼らは皆おそろしく長い首の持ち主で
あり、とりわけ首長のバロサウスというカミナリ竜
は、体長27メートルの3分の1、9メートルが首に
よって占められていた。スーパーサウルスは体長42
メートル、ウルトラサウルスは体長30メートルであ
るから、彼らの首もとほうもなく長い。

これでは、彼らの心臓はとほうもない血圧を生みだ
さねばならず、常に心臓発作や動脈瘤などの深刻な
循環器系の障害にさらされていたはずである。
また、陸上で長さが9〜11メートルにも達する首を
振り回すことのできる動物は、力学的に存在できな
いという問題もある。

・巨大な翼竜は空を飛べない?
いまの地球の空中を飛ぶ最大の動物は、体重が14
キログラム程度以下である。しかし古生物学者たち
が化石をもとに推測したところでは、中生代には
体重が135キログラムもの飛翔動物がいた。
計算では、脊椎動物が空を飛べる最大の体重は22.7
キログラムである。

1970年代はじめにテキサス州ビッグベンド国立公園
で、カリフォルニア大学の研究者が発見した超大型
の翼竜の部分骨格の3体分から推測すると、
ケツアルコアトラス・ノースロピの翼の最大幅は15
メートル以上で、体重は135キログラムとなる。





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