宇宙進化論


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投稿者 松本 日時 2000 年 12 月 29 日 20:06:25:

∇過去の歴史を見ると人類には”思い込み”が多い
ようです。だれもがこの罠にかかっていて気がつか
ないものです。

「量子光学;松岡正浩」より
”アインシュタインと光量子”
「私にとって熟考を重ねた50年は”光量子とは何か”
という疑問の答えに近づけてくれるものではなかった。
今日ではなるほど凡庸な人でも光量子のことは知って
いると思っているが、しかしそれは思い込みにすぎない
・・・・」
−アインシュタインのM・ベッソへの1951年の手紙
 
 その後の50年、光学が飛躍的な発展をみたので
あるが、さて、アインシュタインの気に入る光量子
の説明とはどんなものであったろうか。凡庸人は
まだ思い違いをしているのだろうか。

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∇見落としていた書籍がありました。少し前に出版
されていたのですが、気が付かなかったようです。

「宇宙進化論;ジョン・グリビン,2000年7月」
・我々の銀河、すなわち星とガスと塵(それに、依然
として神秘的なダークマター)の集合が生きているな
どというのはとんでもない、と思われるかもしれない。
「進化」という言葉を使って、宇宙の加齢に伴う個々
の銀河の構造や銀河の性質の変化を記述している天文
学者でさえ、これはアナロジーあるいはメタファーに
すぎないといい、本当に生きているとは主張しないだ
ろう。
 しかし私は、これはアナロジー以上のものだと確信
しているし、そのスケール(空間的スケールと時間的
スケール)のゆえに、我々の銀河のような天体を生命
のない単なる物質の集合体と誤解してきたのだと確信
している。

・銀河は、すでにみてきたように巨大である。天の川
銀河は直径が何万光年もある。内部から銀河を見てい
る我々は、人体の構造を見極め、この巨大な実体が生
き物だという事実を受け入れようとしている微生物に
似ている。銀河と宇宙の進化の時間スケールは、信じ
がたいほど長い。銀河は数億年で一回転し、銀河構造
が変化・発展するのに必要な動力学的プロセスは、
これと同様の時間あるいはさらに長い時間を必要とす
る。
 人間の一生程度の時間では銀河(や宇宙)は静的で
変化しないように見えるため、我々が宇宙全体で起こ
っている変化の性質を明らかにすることはなかなかむ
ずかしい。宇宙では、数十億年間の時間でも、宇宙の
最初の若い時期にしか相当しない。光の伝播速度が有
限だということから、我々は宇宙における変化の特性
を受け入れられるようになり、さまざまな距離にある
個々の銀河を、宇宙の歴史上の個々の時間に位置して
いるものと理解するようになった。研究すべき銀河が
何百万個もあるということは、それぞれがライフサイ
クルの異なる段階にあり、銀河の生態学を理解する上
で大いに役に立つ。我々は、年老いた銀河、若い銀河、
また中年期の銀河を見ることができるのだから、これ
らの集合全体の研究を通して個々の銀河のライフサイ
クルを理解できるのである。




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