投稿者 松本 日時 2002 年 9 月 22 日 09:11:45:
回答先: Re: 代替エネルギー 投稿者 コスモス 日時 2002 年 9 月 21 日 06:03:16:
|> 重要な問題なのですが、その認識を持たない人
|> たちが大量のエネルギーを使っているのも事実
|> です。だから、国や大企業が管理すれば良いと
|> いう意見もありますが、国や大企業に管理を
|> 任せてもうまくいかなかったのが実体です。
∇日本の場合、重要な問題に関して認識を持たない
国民性とも言えるかもしれません。オゾン層破壊
についても米国に比べ日本の認識の遅れを感じます。
(原子力問題についても同様なことが言え、やっと
最近、新聞に出るようになりました)
添付した引用文書にオゾン層の破壊に関する米国
と日本の対応の簡単な経緯がありますので参照して
みて下さい。
|> インターネットは、今までのマスコミニュケー
|> ションに代わって個人個人が情報源となる可能性
|> を示してくれました。
|> コスモスは、近い将来、エネルギー源についても
|> 個人個人が発信源になることが望ましいのでは
|> ないか、と考えております。
∇最近はH/Pから非常に多くの情報を入手できる
のですが、本当に重要なものと、適当なことを
それらしく書いてあるもの(このようなH/Pが
多いようですが)があり、専門的な知識まで調べて
比較することができない場合は誤った認識を持って
しまう場合が多いと思われるので、注意が必要です。
個人個人の情報発信にも問題があり、難しい面も
ありそうですね。
鵜呑みにしないで、よく調べ、よく議論してみる
のが大事なのではないでしょうか。
「フロン,富永健,巻出義紘,F.S.ローランド,1990年」
[第4章 フロンによるオゾン層破壊]
[二 フロンによるオゾン層破壊のメカニズム]
[ローランドの仮説]
・成層圏内のオゾンは、自然に生成・消滅を繰り返し、
地球全体のオゾン量は変動しながらも永い間にわたっ
て一定のバランスを保ってきたが、1974年、著者の
一人ローランドとモリナが、人工物質クロロフルオロ
カーボン(フロン)によって、将来、成層圏のオゾン
層が破壊される可能性があることを指摘した。
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ローランドらの説は世界的に大きな注目を集め、米国
科学アカデミーは直ちにこの問題に取り組み、その
可能性を確かめるための研究を推進したが、当時わが
国では、この問題への関心は科学者の間ですらきわめ
て低く、最近まで懐疑的な見方をする人々が多かった。
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1976年、米国科学アカデミーはこの問題について最初
の報告書を発表し、当時の科学的知見はまだ不確かで
限られたものであったが、フロンがオゾン層を破壊し
環境に影響を及ぼす可能性は大きく、その放出を規制
する必要があることを示唆した。
オゾン層破壊のメカニズムや環境影響については、
この後さらに研究が続けられ、ローランドらの仮説は、
次第に実証されて理論と認められるようになった。
米国科学アカデミーは引き続き1979、1982、1983年
などにもこの問題の現状をまとめて報告書を発表して
いるが、米航空宇宙局(NASA)もまた1977、1979、
1981、1984年などに同様な報告書をまとめた。
[成層圏のフロン反応]
・こうして、フロンによるオゾン層破壊は、単なる
仮説、理論ではなく、成層圏で実際に進行している
現象であると信ずべき十分な科学的証拠が次々と
そろっていった。
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[オゾン減少の予測]
・いろいろなフロン放出のシナリオに対して、これら
成層圏の化学反応を考慮した理論的なモデルによって、
将来の地球のオゾン量減少についての予測が試みられ
た。
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これらの理論モデルに基づく予測では、フロンガスに
よる成層圏オゾンの破壊はきわめてゆっくり進行する
ので、オゾン量の減少が実際の観測によって検出でき
るようになるのは、まだまだ先のことと考えられてお
り、また目に見えるような被害もすぐには現れない
ことから、1978年頃に米国・カナダなどでフロン入り
スプレーが禁止された後は、国際的なフロンの使用
規制などの対策は遅々として進まない状況にあった。
しかし、1985年の南極オゾンホールの発見は、オゾン
層保護のためのフロンへの対応に一つの大きな転機
となった。
「項目INDEX(号順)」
http://www2.crl.go.jp/kk/e412/CRL_News/back_number/crlitem169-180.htm
「ミリ波・サブミリ波帯電磁波による地球環境の計測」
http://www2.crl.go.jp/kk/e412/CRL_News/back_number/172/172.htm