求心路遮断


[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ 「(4)宇宙と自然科学」 ] [ FAQ ]

投稿者 松本 日時 2003 年 5 月 25 日 10:28:46:

∇幻覚を見るメカニズムとして「求心路遮断」
の仮説を提案した本がありましたので、紹介
します。脳科学や認知科学の地道な研究により、
次第に不思議な体験の原因が判明してきつつ
あるようです。
UFOの目撃なども幻覚とそうでないものとが、
多く混在して、話をややこしくしていると
思われますが、将来チェックする方法が確立
されるかも知れませんね。
以下の引用部分は、求心路遮断の説明を述べる
前に、幻覚について脳障害が原因の場合と
そうでない場合の比較を述べた箇所です。

「脳はいかにして<神>を見るか,
アンドリュー・ニューバーグ,ユージーン・ダギリ,ヴィンス・ローズ,
2003年,原書2001年」より

・結局のところ、「神秘家とは、神経症、精神病、
脳機能障害などにより、リアルなものとそうでない
ものとを区別できなくなっている人のことであり、
神秘主義とは、このような心の産物である」とする
のが科学的な考え方ということになりそうだ。
合理的な人々の多くは(ひょっとすると、常識として
の信仰を認める人々さえ)、この結論は十分に科学的
で、疑いの余地などまるでないと思われるかもしれない。
けれども実際には、科学はまだ、神秘主義が精神病や
脳機能障害の産物であることを経験的に証明すること
には成功していない。
それどころか、神秘体験をしたことがある人々は、
平均以上に心理的に健康であるらしい。
上述のグリーリーの研究において、心理学の標準的
な尺度を用いてその健康レベルを測定したところ、
神秘体験をしたことがあると回答した人々は、国民
平均に比べて心理的にはるかに健康であるという
結果になったという。
別の研究からも、神秘体験やスピリチュアル体験を
したことがある人の心理的な健康状態は、「良好な
対人関係を楽しんでいる」「自尊心が高い」「不安
に悩まされることが少ない」「明確なアイデンティ
ティを保っている」「他者に対して強い関心を持っ
ている」「前向きな人生観を持っている」などの点
で、平均よりも高いレベルにあると報告されている。

・ここから、興味深い疑問が出てくる。
神秘体験が、混乱した、あるいは病んだ心の産物で
あるならば、そんな心が、、誰もが羨むような清明
さと健康を維持しているのはなぜなのだろう?
あるいは逆に、神秘状態が健康な心の産物である
ならば、神秘家たちの言葉はなぜ、病んだ心が作り
出す宗教的な妄想に酷似しているのだろうか?

この疑問に答えるためには、病んだ心が作り出す
妄想と、「本物」の神秘状態とを厳密に区別する
ことが必要になる。
セイヴァーとラビンによる1997年の論文は、まさに
この区別を確立することを目標にしていた。
論文中の「妄想をともなう疾患」というセクション
では、統合失調症その他の精神病が誘発する宗教的
な幻覚と、いわゆる「文化的に受け入れられた宗教
的・神秘的信仰」とが比較されている。
著者らはここで、両者がともに、普段とは違った
思想や行動、日常的な世界からの離脱のどを特徴
とする妄想的な状態であることを指摘した上で、
詳しく検証すると、根本的で特異的な違いが見えて
くると主張した。

まず、神秘家も精神病患者も、宗教的なヴィジョン
を見たり、神の声を聞いたりする点では同じだが、
これに対する反応がまったく違っている。
神秘家にとって、神とのスピリチュアルな合一は、
歓迎され、待ち望まれる経験である。彼らは、
ほとんど常に、これを恍惚的で喜ばしい経験として
語り、その際、「清明さ」「完全さ」「超越」「愛」
などの肯定的な言葉を使用することが多い。
対照的に、精神病患者たちは、幻覚に登場する神に
激しく叱責され、取り乱したり、恐怖にすくみ上がっ
たりすることが多い。そのため、彼らにとって、
神との出会いは基本的に不快な経験であり、苦痛
の種になることも珍しくない。

さらに両者は、こうした状況にある間、日常的な
リアリティーから完全に逸脱している点では同じ
だが、復帰の仕方がまったく違っている。
神秘家は、短時間の神秘体験を終えて「正常」な
リアリティーに戻ってくれば、その経験を他者と
分かち合うことができ、社会の一員としての活動
に復帰することもできる。
一部の社会では、こうした人々を特に深く尊敬し、
高い地位につけているほどである。
これに対して、精神病患者は、数年間にわたって
妄想に苦しみ続け、その間、社会的な孤立はどん
どん深まってしまう。

最後に、神秘家と精神病患者とでは、自分たちの
経験の解釈の仕方がまるで違っている。宗教的な
妄想に囚われた精神病患者は、自分の重要性を
誇大に評価していることが多く、「自分は神に
よって地上に遣わされた使者であり、重大な
メッセージ(あるいはスピリチュアルな癒しの力)
を持っている」と主張したりする。
これに対して、神秘家にとっての神秘体験は、狭量
な自意識や自我を消し去り、心を静め、自己を空
にする方向に作用することが多く、これが彼らに、
「神のための良き器になるためには、自己を超越
しなければならない」というメッセージを語らせる
ことになる。



フォローアップ:



フォローアップを投稿

氏名:
E-mail:

タイトル:

コメント:


[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ 「(4)宇宙と自然科学」 ] [ FAQ ]



新アダムスキー全集 全12巻+別巻

第2惑星からの地球訪問者 超能力開発法 21世紀/生命の科学 UFO問答100 金星・土星探訪記 UFOの謎 21世紀の宇宙哲学 UFO・人間・宇宙 UFOの真相 超人ジョージ・アダムスキー 肉体を超えて宇宙と一体化する方法 New!
宇宙の法則
UFO──宇宙からの完全な証拠
第 1巻 第 2巻 第 3巻 第 4巻 第 5巻 第 6巻 第 7巻 第 8巻 第 9巻 第10巻 第11巻 第12巻
別巻
購入 Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天
Amazon
楽天

Powered by DomainService.jp