投稿者 松本 日時 2003 年 7 月 22 日 22:45:34:
回答先: EPR 投稿者 松本 日時 2003 年 7 月 22 日 21:21:19:
∇EPR論文の最初の部分を一部抜粋しました。
「アインシュタイン選集1,湯川秀樹監修,1971年」
[B11]物理的実在についての量子力学的記述は完全で
あると考えることができるであろうか
A.Einstein,B.Podolsky,N.Rosen,1935年
完全な理論においては,実在の要素おのおのに対応
した一つの要素が存在している。ある物理量の実在性
に対する十分条件は,その系を擾乱することなしに,
確実にその物理量を予言できることである。
量子力学では,交換可能でない演算子によって記述
される二つの物理量の場合に,その一つの物理量に
ついての知識が,他の一つの物理量の知識を排除する。
したがって,
(1)量子力学における波動関数によって与えられる
実在の記述は完全でない,または,
(2)これら二つの量は同時には実在性をもつことが
できない,
かのいずれかである。
一つの系に関しての予言を,それ以前にその系と相互
作用していた別の系に対してなされるある測定に基づ
いて行なうという問題を考察することによって,もし
(1)が誤りであれば,そのときは(2)もまた誤り
であるという結果が導かれる。このようにして,波動
関数によって与えられるような実在の記述は完全でな
いという結論に到達する。