投稿者 再び,時空とは 日時 2005 年 1 月 05 日 21:59:57:
∇宇宙を単純に「情報」,「計算」,「コンピュータ」
といったアナロジーで説明できるのかどうかは
わかりませんが、時空に関する別の見方として
意味があるのかも知れません。
「日経サイエンス2005年02月」
[計算する時空]より
・物理的な実体と情報は密接に結びついているのだ。
プリンストン大学の物理学者,ホイーラーの言を借りれば
「It from bit(情報から実体が生まれる)」のである。
・この宇宙にあるすべてのものは,情報を記録し,処理
している。これは一般的な法則で,ブラックホールは
その最も風変わりな例にすぎない。
・どんな物理系も,存在しているだけで情報を記憶して
いる。物理系が時間的に変化するのは,記憶した情報を
処理する過程と考えることができる。
宇宙全体がコンピュータなのだ。
・宇宙は巨大なコンピュータだが,ただのコンピュータでは
ない。量子コンピュータだ。伊パドバ大学のジッジの言を
借りれば「It from qubit(量子情報から実体が生まれる)」
のである。
・宇宙は宇宙それ自身を計算している。「標準モデル」と
呼ばれるソフトを使って,宇宙は量子場を,化学物質を,
バクテリアを,人間を,星を,そして銀河を計算している。
宇宙は計算することで,それ自身の時空の構造を,物理法則
が許す最大限の精密さで描きだしていく。
宇宙は計算によって自身の存在を生み出しているのである。