投稿者 スターダスト 日時 2001 年 9 月 16 日 18:34:43:
回答先: ス:因果と自由意志その2 投稿者 スターダスト 日時 2001 年 9 月 16 日 18:24:04:
松|> 「脳=因果性に従う物質系?」
松|> ・意識を生み出す脳のニューロンの活動は、究極的に
松|> は相互作用する素粒子からなるシステムの振舞いと
松|>
して記述される。
松|> ・私たちの思考は、一見自由に起こるように見えるが、
松|>
しかし、その背後には、因果的な物理法則に従って
松|> 動く脳がある。
松|>
・私たちは、一切の心的表象を持たない「ゾンビ」で
松|> あった可能性はあるのだろうか?
脳みそであれ、なんであれ、肉体が
方程式で記述され、しかも
その方程式が厳密に未来を確定しているのであれば
たいへんなことです。
松本様は、例題をあげていらっしゃいます。
私も、この例題はよいものと考えております。
「ゾンビ」とは、あらかじめ
すべての行動が予定されている
自由意志のない「ロボット」
と考えてもよいでしょう。
松|> ・尚、量子力学では、古典的な因果性が破れていると
松|> いう見方もあるが、アンサンブルのレベルの振舞いは、
松|>
厳密に記述できる。つまりアンサンブルのレベルでは
松|> 因果性が成立していると見なせる。
量子力学の祖、ハイゼンベルグなどは
「不確定性原理」によって、古典的な因果関係が
くずれていることをもってして
人間に自由意志があるのことを証明できたと
大喜びしました。その時代の哲学的風潮として
未来が既に決定済みという物理学の問題を
ハイゼンベルグらも憂慮していたからです。
しかし、その後の研究によって
アンサンブルの意味においては
決定論であることが再発見されました。
また、量子力学の方程式は
系の「状態」を確定的に予言する
方程式であることを誰もくずせませんでした。
我々は、ビリヤード台の上の玉同様、
神の最初の一突きによって
ぶつかりあい、はねあい、
運動しますが、
神は全てを知っていますので
最初の一突きによって
ある時刻において、ある玉が
どこにあるのか
全部決定できるのです。
だれかが殺人をおかしたとしても
それは、、いわばビッグバンのときの
神の最初の一突きで、すでに確定済み、、
だとしたら、それはとても
恐ろしいことです。
しかし、最新の物理学においてさえも
そのことを明確に否定できる
論拠はなかなか見出せません。