投稿者 伊藤睦史 日時 1999 年 1 月 28 日 23:07:13:
回答先: 磁気浮上式リニアの夢が再浮上 投稿者 ikawa 日時 1999 年 1 月 20 日 08:44:12:
> 空飛ぶ円盤の磁気技術と関係があるかどうか分かりませんが、
> 永久磁石をある配置にすると磁場が集中して強力になるそうです。
> 詳細は分かりませんが、見つけた記事をアップします。
> >磁気浮上式リニアの夢が再浮上
> Heidi Kriz
> 1月14日 11:55am PST 1970年代、数限りないテ
> レビのドキュメンタリー番組を音もなく
> 走り抜けていった磁気浮上式高速鉄道
> (マグレブ)だが、その姿はつねにわれ
> われの手の届かないところに浮かんでい
> ると思われてきた。
> 「コンセプト自体はもうずいぶん前か
> ら存在しているのだが、まだどこも──
> ドイツも日本もアメリカも──商業化に
> 成功していない」と、現在フロリダ州で
> 計画が進行中の従来型高速鉄道システ
> ム、『フロリダ・オーバーランド・エク
> スプレス』の広報担当、ジム・ムーア氏
> は語る。
> しかし、マグレブはまもなく実用化に
> 一歩近づくことになる。米運輸省鉄道局
> が来月、2001年までに米国内のどこかで
> 建設を開始する鉄道システムについての
> プロジェクト案の最終候補リスト作成を
> 開始するのだ。そして新たな磁気技術が
> このプロジェクトをより活気づけること
> になるかもしれない。
> 国家予算を投じたこのプロジェクトが
> 始まったのは昨年夏のこと。政府がマグ
> レブの路線を敷くのに10億ドルの助成金
> を出すことを決めたのだ。2月15日
> (米国時間)に提案受付が締め切られ、
> その後最終候補に残った5つのプロジェ
> クトが、それぞれ着手資金として200万
> ドルを与えられる予定。
> 最終的にそのうちの1つだけが選ばれ
> て、米国初の実用マグレブ鉄道システム
> が誕生する運びとなる。
> 鉄道局の報道官、パメラ・バリー氏に
> よれば、同局では2006年前後をめどにこ
> うした鉄道システムの最初の区間を完成
> させる予定だという。今回の新たな財政
> 的援助によって、メリーランド、カリフ
> ォルニア、ネバダ、ペンシルベニア、フ
> ロリダの各州で立ち消えになりかかって
> いたマグレブ・プロジェクトが再び息を
> 吹き返した。
> フレッド・ガーニー氏はもう何年もの
> 間、マグレブの夢を一心に追い続けてい
> る。9年前、政府が資金提供を約束しな
> がら実際には予算が計上されなかった後
> もずっとだ。
> 「われわれは長年このプロジェクトの
> 実現を信じてきたが、とうとう政府の
> 大々的な支援と、そしてこの技術に当惑
> しない人々を得ることができた」と、米
> マグレブ社の社長兼CEOであるガーニー
> 氏は語る。同社はピッツバーグからフィ
> ラデルフィアまでマグレブの路線を敷こ
> うと計画している。
> マグレブは、2つの磁石の反対の極ど
> うしは引きつけあい、同じ極どうしは反
> 発しあうという古典的な物理法則にのっ
> とって動く。1968年、アメリカの研究チ
> ームがマグレブの設計で特許を取得し
> た。しかし1975年に国からの財政支援が
> ストップしてからは、日本とドイツが先
> 行してマグレブ・プロジェクトを進めて
> きた。
> 日本のテストモデルは、車体を路床か
> ら約10センチ浮かせることができる。ド
> イツのマグレブは数年前から全長30数キ
> ロの路線を周回し、料金を取って乗客を
> 運んでいる。しかし、商業的に大規模な
> スケールでこの技術の実用化にこぎつけ
> た国はまだ1つもないのが現状だ。その
> 原因は主に収益性についての懸念にあ
> る。
> この問題が足かせになっているので、
> マグレブ・プロジェクトはいつスタート
> できるかわからないのだとムーア氏は述
> べる。2001年までには従来型で高速鉄道
> の建設にこぎつけたいというのが同氏の
> 希望だ。
> しかし、カリフォルニア州にあるロー
> レンス・リバモア国立研究所のエンジニ
> アが、これまででもっともコストの低い
> 新たなマグレブの設計を考案した。
> 従来の設計のマグレブには電磁石が用
> いられている。しかしこの方式だと、膨
> 大な電力を消費するためコストが非常に
> 高くつくか、さもなければ冷却して超伝
> 導状態にするため電磁石を極度の低温に
> 保たなければならなくなる。しかも電磁
> 石を基盤にしたマグレブは、緻密に制御
> しないと脱線する危険があるのだ。
> 電磁石の代わりに永久磁石を使えば、
> これらの問題を解決できる可能性があ
> る。しかし今のところ、列車を持ち上げ
> られるほど強力な永久磁石は開発されて
> いない。
> ところがローレンス・リバモアの研究
> 者であるリチャード・ポスト氏は、鉄、
> ホウ素、ネオジムの合金から永久磁石を
> 作り出すことに成功した。
> ポスト氏はこの新たな磁石を、同僚で
> あるクラウス・ハルブレック氏の発明と
> 組み合わせた。その発明とは、粒子加速
> 器を用いて、複数の永久磁石が共同で作
> り出す磁場が1つの方向へ集中するよ
> う、各磁石を配置させる仕組みだ。
> この配置は『ハルブレック配列』と呼
> ばれ、永久磁石の力をさらに増加させる
> ことができるはずだ。
> 「他のマグレブ・システムとちがい、
> これは受動的なシステムで自立している
> ため、制御する必要がない」と、ポスト
> 氏は語る。「しかも、ハルブレック配列
> の正しい配置を用いれば列車はすこぶる
> 安定するので、実際これを脱線させられ
> るのは地震くらいのものだろう」
> ポスト氏によれば、『インダクトラッ
> ク』というこの発明は、ドイツの現行シ
> ステムよりもかなり低コストだという。
> インダクトラックは現在、マグレブ設
> 計の候補の1つとして米運輸省が検討を
> 進めており、ポスト氏の語るところで
> は、宇宙ロケットの射出力を高めるた
> め、NASAでもこの新技術の採用に関心を
> 寄せているという。
とてもおもしろい記事ですね。
現在実要されている磁気浮上というと
発電所のローターの軸受けに使われているものや、
空中に浮く地球儀、
それに数年前に発売されたU-casという駒のおもちゃ
などが思い浮かびます。
地球の科学も無理のないエネルギーの使用という方向に進んでいるようです。
そういう意味では、現在の不況もこういった研究を進める
良いきっかけになっているかも知れませんね。
何事も良い方向に考えましょう。