投稿者 月と太陽 日時 2000 年 6 月 19 日 16:08:39:
先日の土曜日に出会った、
眼鏡をかけた
とても品の良さそうな
老婦人についてのお話です。
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先日の土曜日の昼下がり。
その日は梅雨の晴れ間の
とってもいい天気だったので、
近くの駅まで息子と一緒にお散歩です。
駅まで5分の道のりは
「新幹線」の大好きな息子の
お散歩コースとなっているのです。
私が定期券を持っているので、
改札をくぐって中へ。
息子はよろこんで
駆け出しました。
「あっ」と思ったときには、
息子はもう、
目の前の老婦人に
ぶつかっていました。
ストンと
しりもちをついた息子は
(全然痛くなかったはずなのだけど、)
びっくりしたようで
泣き出してしまいました。
(明らかにこちらが悪い。)
息子はすぐに泣きやんだので、
二人で「ごめんなさい」をして
その場を立ち去るはずでした。
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ですが、
その老婦人はにこやかに微笑んで、
「うちのひ孫は1歳6ヶ月なの。
同じぐらいに見えるけど、いくつ?」
と聞いてきました。
「うちのは1歳7ヶ月なんです。」
と答えると、
「あら、じゃあ、うちのひ孫とほとんど一緒ね。
そうだ、ラムネを買ってあげましょう!」
といってお財布を取り出しはじめました。
私の方があわててしまって、
「いえいえ、そんな、いただけません。」
「ひ孫に会っているようで、
これも縁だから買ってあげたいの〜。」
と話す老婦人。
しばらく押し問答し、
その後少しお話をしました。
そして最後に、
ラムネ代として2百円を
私の左手に握らせて、
埼京線のホームの方へ
去っていきました。。
息子も「ばいば〜い!」といって
その老婦人を見送りました。
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その後、その2百円はラムネではなく、
息子の大好物のバナナとなって
お腹の中におさまりました。
殺伐としたニュースが流れる中でも、
親切にしてくださる方はいるのだと、
あらためて思いました。
やさしい気持ちは
周りの人も幸せな気持ちにします。
埼京線「南与野」まで行くと
おっしゃっていたその方へ、
「本当にありがとうございました。」