投稿者 松本 日時 2001 年 5 月 05 日 13:22:09:
回答先: 冷たい太陽説 投稿者 らむじ 日時 2001 年 5 月 04 日 22:43:31:
らむじ様へ
∇あまり、よい説明になっていないと思われます
が、この分野に関係する科学は多方面に及び、
一度に全てを把握することは困難です。
少しずつ調べていくしかないと思われます。
(これ以外にもパラレルワールド説とかマトリクス
説とかいろいろ考えられますが、現在、検証された
ものではありません)
|> * 太陽が光も熱も出していないことは、
|> スペ−スシャトルで大気圏外にでれば
|> わかることですよね。
スペースシャトルに積まれたSOTや各国の
太陽観測衛星を使って太陽の光を観測しています。
(SOT;スペクトルの可視領域で直接太陽を
観測するよう設計された開口面1.25mの太陽光学
望遠鏡であり、波長約1100Åの紫外線から
近赤外線に到る広いスペクトル領域をカバー)
スペースシャトルで大気圏外にでた結果は太陽
から光が出ているというものであり、広範囲な
光のスペクトラムが得られています。
尚、日本の太陽X線観測は下記参照
・H/P「Study」:太陽観測衛星「ようこう」
http://solarwww.mtk.nao.ac.jp/tsuneta-lab/lab/
|> それに地球には昼と夜があり、宇宙空間は
|> 真っ暗で地球の大気の太陽の放射線が当たって
|> いる部分のみが明るいという事実は、太陽が
|> 光を出していないことを証明するのに充分だと
|> 思うのですが。
∇確かに、スペースシャトルなどを撮った写真など
で宇宙空間は真っ暗であるように見える写真が公開
されています。これは大気中と異なり宇宙空間には
光を反射するような”ほこり”などがほとんどない
ためだと思われます。また、スペースシャトルなど
を撮影すると、真っ暗な部分にあるはずのはるかに
暗い遠くの恒星が見えないのは、明るい物をカメラ
で撮影すると、周りの暗い物が写らないのと同じ
原理であると思えます。そうでないと、地上約600km
の軌道にあるハッブル宇宙望遠鏡では何も観測でき
ないことになってしまいます。
”真っ黒に見える宇宙空間の写真の一つの例”
(H/P「ハッブル宇宙望遠鏡」参照;
http://spaceboy.nasda.go.jp/note/tentai/j/
ten115_hubble.html)
|> また地表ほど暖かく、上昇するにつれて寒く
|> なる。つまり太陽から熱が出ているのではなく
|> 放射線を浴びた地表から赤外線が出て、大気
|> を暖めているという事実を否定することは
|> 無理があるように思います。
∇現在、地球の大気の温度の観測結果は次のよう
なものです。
・地上から10kmまでの対流圏と呼ばれている範囲
では確かに上昇するにつれて寒くなります。
・10kmから50kmの成層圏では逆に上昇するにつれ
て暖かくなります。
・50kmから90kmの中間圏ではまた上昇するにつれ
て寒くなります。
・90kmから数百kmの熱圏ではまた逆に上昇するに
つれて暖かくなり、最大数百℃まで温度は上昇
します。
このように、地球の大気の温度は高度につれて
変わった変化を見せます。もちろん上の方になる
と大気圧は非常に低いので熱圏が数百℃といって
も非常に希薄な大気の温度ということになります。
科学はこのような温度の変化に対しても”なぜ”
なのかを説明していて、太陽から光(高い周波数
のX線から、紫外線、可視光線、赤外線など)が
出ていることで、説明に矛盾が無いため、現在は
冷たい太陽説が認められていないのです。
|> このような観点から「冷たい太陽説」を
|> 肯定するのに特に議論も実験もいらない
|> ように思うのですが。
∇科学は単にある特定の説を肯定したり、否定
したりするためだけに議論や実験を行うわけでは
ないと思います。”なぜ”といういろいろな疑問
の答えを明らかにし、自然界の神秘を少しずつ
解き明かしていくものです。
たとえば、 地球の周りには多くの人工衛星が
回っていますが、これらは主に二種類に分けられ
ます。静止衛星と低軌道衛星です。静止衛星は地上
約3万6000kmの赤道上空の軌道を、低軌道衛星は
地上数100kmから1000km前後の軌道を周回します。
これらはいずれも電力源を太陽電池に依存して
おり、バックアップとしてバッテリーも搭載して
います。このことから地上約3万6000kmの場所
では太陽からの光を得て太陽電池は発電すること
ができると思われます。何しろ衛星放送ができなく
なってしまいますので。
(H/P「太陽電池の世界」参照;
http://www.sharp.co.jp/sc/library/sun/sun2-1.htm)
また、惑星探査用の衛星では地球を離れて目的
の惑星まで行く過程で太陽からの光を得なければ
太陽電池の発電電力を利用することができません。
原子力などを使うという手はありますが。
このため地球上空の大気のどこで冷たい太陽
からの放射線が光に変換されるのかを説明する
必要があります。また、冷たい太陽からの熱を
持たない放射線とはどのようなものなのか?
エネルギーはもっているのか、それとももって
いないのか?冷たい太陽からの放射線から光に
変換する時の変換の仕方(たとえば、可視光線、
X線、紫外線、赤外線、などの周波数の異なる
光への変換の仕方など)も”なぜ”そのように
なるのか知りたいと思うのが科学というものです。
例えば、地球上空の大気の観測結果はその特徴
によって次のように名前がつけられています。
・対流圏:0〜10km,成層圏:10〜50km
・中間圏:50〜90km,熱圏:90km〜
・電離圏:70〜1000km,磁気圏:1000〜数万km
もし、スペースシャトルの高度(200〜300km)
で太陽からの光が無いことになるとスペース
シャトルの軌道より高い軌道にある他の人工衛星
が太陽電池を利用できなくなり、また約600kmの
軌道にあるハッブル宇宙望遠鏡が他の遠くの恒星
や銀河系を観測できないことになります。
こんなことに対する説明が必要となります。
・H/P「スペースシャトルの打ち上げ予定」参照;
http://www.nt-i.co.jp/science/shuttle/flightplan.htm
・H/P「第2章 地図上でのスペースシャトルの軌道 」参照;
http://jem.tksc.nasda.go.jp/shuttle/sts99/earthkam_03.html)
|> あらゆることが科学的に解明されていく
|> 時代に、依然として太陽が熱球であるような
|> イメ−ジを地球人に持たせているのは、
|> なにか作為的なものを感じますが
|> いかがでしょうか。
∇確かに、1950年代から1960年代にかけては宇宙
観測用の人工衛星を持っていたのは、ほとんどが
米国と旧ソ連なので、作為的に隠すことも可能で
あったかと思います。
しかし、1970年には日本も最初の人工衛星の
打ち上げに成功し、1981年には東京大学の
太陽フレア観測衛星「ひのとり」が観測を始めて
います。さらに太陽観測衛星(例えば日本の宇宙研
が1991年に打ち上げた「ようこう」)では太陽が
放つX線を観測し、コロナなどの高エネルギー現象
との因果関係などを詳しく調べています。
これらのデータまで作為的に改ざんすることは
難しいのではないかと思われます。何しろこれらの
衛星を開発するためには多くの民間のメーカーが
関わってきますし、従来の科学が間違っている場合
設計に重きな変更が必要となります。
H/P「宇宙開発関係リンク集」参照;
http://www.tsm.toyama.toyama.jp/curators/aroom/
link/satelink.htm