投稿者 スターダスト 日時 2001 年 7 月 17 日 21:58:45:
新潟日報のコラム「日報抄」2001年5月3日より。
中米のパナマとニカラグアに国境を接した国、
コスタリカの憲法に日本の憲法九条を思わせ
る条項がうたわれたのは1949年だった。
「常備軍としての軍隊の保有を禁止する」
▼日本国憲法の施行が47年だから、コスタリ
カは弟分か。双方とも50歳を超えて、新しい
世紀を迎えた。さまざまな資料で比較しなが
ら感じるのは、弟分の方がしっかりと育って
いるという驚きである
▼中米諸国の例に漏れず、コスタリカも貧し
い。しかしリカルド駐日大使は講演で「軍隊
を廃止した分を民生に投じた結果、平均寿命
は76.3歳で上水道普及率は96%」と胸を張っ
ている。「兵士の数だけ教師を」と取り組ん
だ結果、識字率も95%に達した
▼政情不安な国が多い中米で、コスタリカの
「平和憲法」の道も平たんではない。80年代
に入って隣国ニカラグアの内戦が泥沼化した
ときは、国境地帯がゲリラ基地になり米国の
圧力が強まった。もとよりコスタリカの憲法
は自衛権を否定していない
▼軍隊の復活に向かうかという観測もあった
中で、コスタリカが発表したのが83年の「非
武装永世中立宣言」だった。「われわれは、
武力を有していないことの利益および常設制
度としての軍隊を廃止した憲法の長所を確信
している」
▼中立を決め込んで、他国の戦乱を傍観して
いたのではない。軍隊のないコスタリカの安
定を説き、積極的に和平を働きかけたのであ
る。努力は実を結び、87年にはアリアス元大
統領にノーベル平和賞が贈られた。「平和を
求める国際社会で名誉ある地位を占めたい」
と願う日本国憲法は、逆境に鍛えられた仲間
を持っている。
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以下、スターダスト
戦争用の経費は完全なムダ使いである。
弾薬などは、演習で消えてなくなるのだ。
後世に残らない。
世界第二位の軍事費を誇る日本の常設軍に
まわす経費を一部、宇宙開発や環境保護に
まわしたらいかがなものであろうか。
経済発展の芽はこんなところに転がって
いそうなのである。