投稿者 松本 日時 2000 年 11 月 04 日 17:32:34:
回答先: Re: 意識について 投稿者 ドライもん 日時 2000 年 11 月 04 日 01:16:20:
|> 縦・横・高さの単位はすべて距離(m)ですね。
|> 時間も相対性理論では距離(m)で表わせるのでしたっけ。
|> 4次元だとか5次元だとか考えるとき、距離(m)以外の
|> 要素を考えてもよいのでしょうか?
∇これは、哲学というよりは、どっちかというと
科学の分野とも思われますが、哲学→科学→哲学
→科学といった人類が今まで考えてきたループの
一つとということで、ご参考まで。
時間の単位は(秒)ですが、これに光速度(m/秒)
を掛け算すると、(m)になります。そうすると、
4次元時空は座標が(χ,y,z,ct)で表せ
られます。つまり、縦・横・高さ・時間×光速度
の四つの軸となります。
四次元時空の軸は、全て(m)でなくてはいけ
ないので、座標軸は距離に変換できるものに限定
されます。
時間は、光速度不変の原理から距離に変換できる
ことがわかったため、四次元時空という考え方が
可能となったわけです。(アインシュタインの
ホームページにわかりやすい説明があります。)
これに対応しているのは、「テレパシー開発法」
第V部・第3章の以下の説明と思われます。
・私たちはふつう、空間とは一定の物体間の距離、
時間とは行為と行為の間隙であると考えています。
しかしこの二つは本当は”無限”から生まれた
双生児であり、正確に区別することはできない
ものなのです。時間とは事柄と事柄のあいだの
距離であると表現しても全く正しいのです
過去のだいたいの経緯は「相対性理論30講:
戸田盛和」にミンコフスキーの4次元時空の説明
がありますのでご参考まで。
ヘルマン・ミンコフスキーはチューリッヒ大学で
アインシュタインの先生であったが、アインシュタ
インは、この先生には、よい学生と思われていなか
ったらしい。特殊相対性理論の論文を読んだミンコ
フスキーは「これは本当に彼の書いた論文か」と
びっくりしたということである。
このときミンコフスキーはゲッチンゲン大学に移
っていたが、1907年に相対性理論についてコロキュ
ムをおこなった。
その中でローレンツ変換を、
(χ×χ)+(y×y)+(z×z)+(ict×ict)=不変
i=√-1 とする擬回転として表した。
注(尚、iは虚数、χ、y、zは3次元空間、tは
時間、また、光速度 c=299,792,458 m/s )です。
この表現をとるとき、電荷・電流密度や電磁ベク
トルはローレンツ変換によって4元ベクトルとして
変換され、電磁場の強さは2階のテンソルとして
変換されることをミンコフスキーは示した。
さらに彼は1908年にケルンで半専門的な講演
「空間と時間」をおこなった。これは次のような
有名な言葉ではじまった。「空間それ自身、そして
時間それ自身は単なる影の中に消え去って行く運命
にあり、この2つのある種の結合のみが独立な実在
であり続けるだろう」
テンソルによる形式的な書きかえは、特殊相対性
理論を簡素化するものであったが、アインシュタイ
ンはこれを余分なことと思ったらしい。
しかし、一般相対性理論の探求を進めた彼は1912
年にテンソル法を採用せざるを得なくなり、数学に
敬意を表するようになった。
なお、相対性理論において時間と空間を合わせて
4次元時空をつくるというが、時間と空間には異な
る点がある。上に示したように時間tをictの形
で書いたときに時間と空間座標は同じ形で現れる
ことになる。とくに特殊相対性理論ではこのように
書いたとき、すべての式は簡素化され美しくなる。