投稿者 瑠璃 日時 1999 年 12 月 13 日 19:36:08:
「極性再考察」で書こうとした一部分。
以下は電気、磁気、重力に関する共通事項である。
電気:電流が流れる
磁気:磁流が流れる
重力:落ちる
このような現象が観測できるからこそ、
私達は電極、磁極、高さというものを定義して使っているのだ。
まずこの質問に直感で答えてみてください。
川の例え。
ほんの少しでも高さが違えば水は流れる。
true/false?
−−−(パターン1)−−−
導線の両端を点A、点Bとする。
電位はそれぞれ、
Va=10[V]
Vb=5[V]
である。
電流は流れますか?
yes。
では電流の流れる方向は?
A→B。
−−−−−−−−−−−−−
−−−(パターン2)−−−
導線の両端を点C、点Dとする。
電位はそれぞれ、
Vc=5[V]
Vd=0[V]
である。
電流は流れますか?
yes。
では電流の流れる方向は?
C→D。
−−−−−−−−−−−−−
「電流は+から−に流れる」
小学校で習う電気の基礎だ。
パターン1では、
点Aが+極(10[V])
点Bが−極(5[V])
になる。
パターン2では、
点Cが+極(5[V])
点Dが−極(0[V])
になる。
「電位5Vの点は、場合によって+にも−にもなる。」
この事実は何を意味するか?
勘の良い方はもうおわかりだろう。
「極性とは相対的なものである」
ということだ。
そしてまた、
「電流が流れているときにのみ、極名を名付けることが可能である」
これも真実である。
電気は本来、軸性場ではないのか?
もし極性が絶対的なものである時は、
極名を名付け、その後電流が流れると考えることになる。
これは明らかに間違いだ。
パターン1とパターン2で、
電位を与える→電流が流れる
という思考をしているが、これもある意味間違いだ。
電流が流れるからこそ、電位を定義できるのである。
(電位がエネルギーポテンシャルを指す場合、この限りではない。)
<問い>
極って何?
<答え>
それのみでは定義し得ない、説明の為の概念。
電極は主に電流の向きを示すために使われる。(この場合は動電気)
向きを確定するため、"+"や"−"という記号が極名として採用されている。
必ず"+−"がセットで表記される。
「それのみでは定義し得ない」とは、
「流れがあるとき定義できる」ということだ。
電極に注目するより、電流に注目するほうが原理に近くなる。
と言える。
「電気の謎は電流にあり」
さて、以上から磁気モータに関するヒントが得られる。
・磁極ではなく磁流(磁力線?)に注目するべきなのか?
・磁力線に注目すると吸引反発以外の発想が出てくるのか?
・磁石の先端以外に磁力線を結ぶことは可能なのか?
・ベクトルの概念を正確に扱っているのか?
・実体は線なのに、それを点で捉えてはいないか?
・私達はこの世界を正確に把握しているか?見ようとしない世界がありはしないか?
主な関連記事。
#89p15「電池は+から 〜 だし始めるということです。」
#122p15「一般に考えられて 〜 出てこないのです。」