投稿者 松本 日時 2002 年 9 月 23 日 14:19:38:
回答先: Re: 代替エネルギー 投稿者 C.Ito 日時 2002 年 9 月 22 日 21:23:49:
|> 久々のC.Itoです。
∇お久しぶりですね。
|> 原子力の問題って難しいですね。
∇そのとうりですね。
単に技術的な問題を解決すれば良いというわけで
無く、政治的な思惑や、地方経済との関係、社会的
な制約、技術開発に対する政策による影響なども
絡んでいて問題を複雑にしているためでしょうか。
|> 私も、大学時代に放射線関係をかじっていた
|> ので昔からそれなりには考えてきたつもり
|> ですが、いまだ何がいいのかわかりません。
∇ほとんどの人たちも同様でしょうね。
日本に住む大半の人々に言えると思いますが、
現時点まで日本では大きな事故を経験していな
いため、真剣に議論していないと思われます。
今回の各電力会社の問題はむしろ良い機会を与
えてくれたかもしれませんね。
日本に大きな事故が起きてからの議論となる
のだけは避けたいですね。
|> 現在の原子力発電が完成された技術でないこと
|> は確かだと思います。だから、それに反対する
|> 気持ちもわかります。
|> しかし、いわゆる反対派の人たちには共鳴でき
|> かねています。理由は、「反対するなら、
|> 原子力をやめる代替案は持っているの?」
|> ということです。
∇”反対派”の人たちの多くは原子力発電所の
近くに住んでいるとか、原子力発電所によって
何らかの被害を受けたとか、あるいは実態を
ある程度知ってしまったとかいう個人では
ないでしょうか。
代替案はこれらの個人が考えるべきものでは
なく国のインフラを整備する側がそれなりの規模
の予算の上に検討すべきです。
個人からなる”反対派”に求めるのは無理がある
ように思えますが、いががでしょうか?
ただ、他の研究者らが考えた代替案を詳しく知って
おり、議論できるというレベルなら個人でも可能
だと思います。
なにしろ、技術的に可能でも電力の売り買いの
ような法律上の制約や、電力料の算出方法の問題
ような経済的な面もありますので。
問題なのは情報がオープンでないため、”反対派”
に対しても放射線漏れ、核廃棄物汚染、事故など
の不安を更にあおっているという事実です。
今回、新聞に出た実態などは、一部の人たちは
10年前から噂で聞いていたことです。
|> この議論には2面的なものがあります。
|> 一つはストレートに代替エネルギーを
|> どうするのか。ということです。
|> 通常こちらの方が大きく取り上げられています。
|> 私が共感できない理由は、
|> 原子力発電が必要なのはそれだけ消費するからで、
|> 電力の消費量を抑えることを同時にしなければ
|> 反対運動は成立し得ないと思うからなのです。
|> 反対はするけど、自分からは対策をうとうとしない。
|> それでいいのでしょうか?
|> もし、そういう運動を同時にしている団体が
|> あったらすいません。
|> しかし、そういう行動を起こしていることが前面
|> にでないと大きな流れは作れないと思うんです。
∇電力消費は月によって、また時間帯によって
大きく変動しますので、単なる省電力ではなく、
変動を抑えるにはどのような方法があるかと
いう見方も必要でしょうね。
例えば、平均的な3kW 太陽電池システムのkW
あたりの価格は2000年時点で、87万円/kW です。
この設備を20年で減価償却すると、
870,000円×3÷20年=13万円/年
ですが、これを3,000万戸の住宅に設置すると、
単純にかけ算すると
130,000円×30,000,000=3兆9000億円/年
となりますが、これだけ数量がまとまると、
これより少ない金額になると予想されます。
日本の原子力発電所の電力は、4,492万kW(2000年)
3,000万戸の太陽電池の発電電力は
3kW×3,000万=9,000万kW
となり、夏の昼間にピークを迎える電力需要に
適した電力システムですが、日本の地価高騰の
ため、一戸建てが少ないという問題もあり、すぐ
にできる案ではありません。
が、土地政策やエネルギー政策の見直しを検討
する一つのケーススタディとして考えることも
できそうですね。つまり、20年間かけて、
切り替えるという案ですね。
また、原子力発電には発電設備建造と維持に必要
な費用の他に解体費、放射性廃棄物の処理費、地域
住民への癌などの健康への影響など、目に見えない、
というより現在、考慮されていない隠れた費用が
あること、なにより、事故のリスクの費用が算出
できないほど大きいといった面もあるのではと
思います。
「販売電力量の推移」
http://www.fepc.or.jp/jijyou/genjyou.html
電源種別別設備構成比(2000年)
原子力;4,492万kW(20%)
|> 原子力技術が完全に安全になるには相当な年数が
|> 必要でしょう。
|> それに代わる実用的な代替案も見受けられません。
∇原子力に関する技術が完全に安全となることは
あり得ると思いますが、設備である原子力発電所
が完全に安全になることはあり得ないのではない
でしょうか?
完全な理論と技術であったとしても、製品はその
ようにはできないのが実態です。
事故のリスクの大きさを考えた場合、なるべく早く
無くす方向で考えた方が良いように思えます。
|> だとすると、原子力に反対するなら電気を使わ
|> ない努力が必要なのではないですか?
∇省電力化は電気メーカーの責任とも思えます。
最近、省電力化を目指した家庭電気製品も増えて
きていますね。
個人では、完全に電気を使わないことは無理で
しょうが、省電力化は可能ですね。
個人については小さな努力の積み重ねが必要で
すが、全体としては産業や政府が努力しないと
大きな効果は期待できません。
|> 客観的にみて、電気を使わないことも困難である
|> とは思いますが。
∇省電力化と分散型のエネルギー供給に見込みが
ありそうですね。政治的、経済的な面を解決でき
ればという条件付きですが。
|> 本当に難しいですよね。
∇そのとうりですが、解決できない程ではないように
思えます。もちろん完全な解決ではなく妥協すること
になると思われますが。
|> 何の結論もない文になりましたが、ご参考まで。
∇参考になります。ありがとうございます。
いろいろな意見があった方が問題点が見えてきますよね。