投稿者 松本 日時 2001 年 5 月 04 日 09:27:38:
回答先: 教えてください 投稿者 星は何でも知つている 日時 2001 年 5 月 03 日 23:39:23:
|> 現在では、私達はいろんな磁気に囲まれて生活しています。
|> 携帯電話、高圧送電線、IH調理器、マイコンなどの水晶発振器
|> CRTの画面など、さまざまな高周波を利用した機器あるいは
|> 低周波を使用した機器がはんらんしています。これらの中には
|> 危険性について危惧されているものも、有りますが、その危険性
|> については、十分な検証ができていない様に感じています。
|> これらの研究はどの程度まで進んでいるのでしょうか?
|> 分かる範囲で結構ですので、教えて下さい。
∇十分な検証というのは、かなり難しいように思え
ます。一つには、個人差があること、二つ目は、生体
への影響を計測する手段が完全に確立しているわけ
ではないこと。三つ目は、現在の計測方法を全て活用
すると大掛かりな設備も必要であること。四つ目は、
時間による影響の蓄積を計測すると時間がかかること
−などでしょうか?
パラメータとしては、1.周波数,2.変調方式,
3.強度とその変化の仕方,4.電磁波なのか磁場
なのか電場なのかそれともそれらが複合されたもの
なのか,5.影響を与える人体の場所、6.影響を
与える時間−などが考えられます。
逆に積極的に影響を与えて治療に使うものとし
ては、下記の「大脳皮質磁気刺激装置」があります。
これだけでは、限られた周波数領域での磁場の
ある特定の変調方式での影響の検証だけですが。
これ以外では、どこかのH/Pで細胞への影響
を調査したものも載っていたと記憶していますが、
許認可の関係で厚生省あたりが一番情報を持ってい
るのではと思います。また、ご存知だと思いますが
このH/Pにも一部関係するH/Pとリンクがはら
れています。(杉山研究資料室)
「脳のイメージング,柴崎浩と米倉義春,1994年」
”大脳皮質磁気刺激法”より
・英国のバーカー博士らは1985年に磁気刺激装置を
開発し、頭の表面から運動皮質を刺激することに
成功した。これは、頭の表面においたコイルに、
蓄電器から強い電流を瞬間的に流して磁場を生じさ
せ、それによって深部に生じる電流で脳を刺激する
方法である。磁場は脳表面の種々の組織によって
減衰されにくいので、比較的弱い磁場でも大脳皮質
には十分な電流を流しうることになり、それだけ
被験者に与える苦痛が少なくてすむわけである。特
に最近では、コイルに種々の工夫が加えられて、
大脳皮質の非常に限局した部分を選択的に刺激する
ことが可能になってきている。
・ヒトの脳を磁気で刺激する場合には、当然予想
されるように、脳に対して何も悪影響を及ぼさない
であろうかという疑問が生じる。実際この方法が
世界的に普及し始めた時から、この疑問に向けて
多くの動物実験による検討が加えられてきた。現在
の考え方の趨勢としては、よほど強い磁場を、
しかもくり返し多数回与えなければ害はないと考え
られている。特に、世界的に多くの研究施設で、
ヒトを対象とした検査が多数行われてきたが、実際
に障害が起こったという報告はまだない。わが国
でも、特定の刺激装置に限ってではあるが、ヒトの
脳を刺激してもよいという認可が厚生省から出され
た。もちろん、てんかんの患者では脳の特定の部分
が非常に興奮しやすくなっていることが考えられる
ので、刺激を与えることは原則として避けなければ
ならないが。