投稿者 らむじ 日時 2001 年 5 月 23 日 21:17:07:
アダムスキ−の本の読み方には二通りある。
ひとつは彼が大嘘つきだと思って読む方法だ。
なにせ彼はペテン師と呼ばれていた。
ユリアナ女王も騙された。
ケネディに至っては、高い国家予算をつぎ込んで
宇宙飛行士を月面に送り込んだ。
あげく彼らがみやげとして持って帰ってきたのは、
石ころとわずかばかりのガラクタだった。
月面にはネズミ一匹住んでいなかった。
大嘘つきの書いた本でも知識として持って
おくことは悪くない。他にろくな知識を
持ち合わせていない人間にとっては、彼の
体験談は落語のネタ位には使える。
『宇宙船に乗って土星旅行にいってきたよ。
みやげに土星型のまんじゅうを買ってきたら
[MADE IN JAPAN]と書いてあったよ』
ギャグに彼の体験を使うぐらいは世間も
認めてくれる。
一方彼の話を丸ごと信じて読むとどうなるか。
『この太陽系内のすべての惑星に人間が住んでいて
その数は1440億人に達する。』
この話を信じるととてもハッピ−な気分になる。
太平洋の小さな島で孤立して暮らしていた住民が
近隣の島々にも男女の営みがあることを知って
気分がHIになるようなものだ。なにせ男も女も
配偶者の顔を見飽きていたからね。それに
30回位見合いをしていまだに縁談が決まらない
女にとってはチャンスが広がったわけだ。
まあ、自分の心の中でアダムスキ−を信じて、
読む分には不幸は起こらない。
しかし彼の体験談を他人に伝えるとなると
話は別だ。月に人間が住んでいるという程度
ならまだましだ。旧ソ連が宇宙飛行士を月に
送り込んで、その後忘れているかもしれないし、
かぐや姫もまだ生きているかもしれないからな。
しかし金星に人が住んでいるなどといったら
もうおしまいだ。なにせNASAは金星の
地表温度を摂氏400度と決めてしまったから。
一度決めたことを取り消すには何百枚もの
書類が必要だ。どこの国でもお役所仕事は
そんなものだ。それに役人は面子が大事だ。
オ−ソンが金星人だなどと言ったら、その瞬間
から貴方は変人だ。政治家はいい。変人小泉が
総理になってから視聴率が上がっている。
連日国会中継が流されて、若者達が日本は
議会制民主主義の国であることを知った。
しかし貴方が変人になっても誰も見てくれない。
みんな、携帯電話のメ−ルを見るのに忙しいからだ。
だから、我こそはアダムスキ−哲学の第一人者だ
というような人のホ−ムペ−ジは誰も見ないのだ。
若者のニ−ズに応えなければこの手のHPは
もう生き残れないかもしれない。
なんせ彼らときたら、携帯のメ−ルしか見ていないのだ。
たまに彼らが顔を上げるのは、横断歩道を渡るときだけだ。
彼らにとっては携帯がすべてだ、携帯が宇宙なのだ。
いまやオ−ソンの神通力も通じない。オーソンが
テレパシ−で携帯にメ−ルを送っても、「圏外」で
届かないのだ。彼がお手上げなのに貴方が
アダムスキ−哲学を他人に伝えるなどナンセンスだ。
人生をやり直そう。貴方が変人になりたいのなら
絶対政治家を目指すべきだ。ユメユメ、哲学者に
なろうなどと考えてはいけない。