意識の声 No.93 より

1998年 4月号

 

★月面に大量の氷が発見された!

 

 去る三月六日付の各新聞によりますと、かねてから米航空宇宙局(NASA)が飛ばしていた「ルナプロスペクター」(月観察機の意味)が五日に月を観測して、月の北極と南極付近に水で出来た氷が大量に存在する確実な証拠を見つけたと発表しました。すでに皆様方はご存じだったと思いますが、これは大事件です。というのは以前の天文学で月は水も空気もないただの土塊だと言っていた説を根本的に覆すことになるからです。昔の天文学者が月面は固いコンクリートのような岩盤だと天文学書に書いていたのを読んだことがありますが、これが完全な間違いであったことは、一九六九年七月一六日から二四日までアメリカが月へ派遣したアポロ計画の第一陣であるアポロ一一号に乗り組んだ宇宙飛行士ニール・アームストロング、マイケル・コリンズ中佐、エドウィン・オルドリン大佐が人類史上最初の月面探査を遂行した際、実際に月へ降り立ったアームストロングとオルドリンの二人が、月面が全くの砂漠地帯であったことを発見して、それをビデオに撮影までしていることで判明しています。しかもその後に続くアポロ宇宙船の飛行士達は月面に、別な惑星から来た「人間」が住み着いて基地にしていたことを発見したのですが、これらは極秘にされてきました。その証拠として一九七一年に月へ到着したアポロ一五号の着陸船で月面のハドレー・アペニン山脈付近に降りたジェームズ・アーウィン中佐は、かなり後になって来日し、テレビに出演して講演を行ないましたが、そのときに彼は「私は月面でUFOを見た」と明確に述べたのを私は偶然に聞いて驚いたことを記憶しています。それは一〇数年前のことでした。私はふだんは昼間にテレビをほとんど見ないのですが、そのとき(日時、時刻、チャンネル等は記憶しておりません)なぜかスイッチを入れたくなって画面を出したところ、アーウィン中佐が月面探査の体験を話していました。もちろん英語で話しており、その日本語訳が画面の下にテロップ(字幕)で流れて出るのですが、彼が「I saw a UFO on moon.」と言ったときに私はハッとしましたけれども、なぜかその部分だけは日本語の字幕が出ないのです。テレビ局側で意図的に隠したのか、それとも翻訳者によく理解できなかったのか、どちらかでしょう。アーウィン中佐(日本の自衛隊でいえば二佐に相当)は、UFOを「ユーエフオー」と発音したのですが、日本では通常「ユーホー」と言われているために翻訳者に理解出来なかったとも考えられます。大体に英米ではUFOのことをユーエフオーと言っています。ユーホーと称えるのは日本だけでしょう。これは戦後まもない頃、ロケット工学で名高い糸川英夫博士が著書の中でUFOのことを紹介し、その中でこれを「アメリカではユーフォーと呼ばれている」と書いたために、そのように定着したのではないかと私はみています。あれほどに有名な学者がいち早くUFO問題をとり上げた進歩的態度に私は大いに驚いた記憶がありますが、それはともかくとして、アーウィン中佐がタブーになっている月面のUFO目撃に言及した態度には感動しましたね。ところがこの件が全く世間に知られなかったのは不思議としか言い様はありません。世の中とはこんなものなのでしょう。これから見ると世界中の人間は意外に重要な事実を知らないということも言えます。

 

 話をもどしますと、最近発見された月の氷の量は(溶かして水にすると)二千人の人間が月面で百年以上も生活できる量だというのですから大変なものです。プロスペクターは月の北極と南極を通る高度一〇〇キロの極軌道を周回し、水分子が含む水素に宇宙線が当たると飛び出す中性子を分析計で検出する方法で水を探したということです。したがってカメラで撮影したのではありません。写真では氷を正確に検知できないでしょう。とにかく、こうしてアダムスキーの月面文明存在説が次第に確証される方向に近づいてきたと言えます。私達の努力もいつか結実するときが必ずくるでしょう。

 

 

 

★万人は天使なり

 

 しかしいまだにUFO問題を軽蔑して全く信じない人が多数います。いやもう世の中にはさまざまな人間がいるものです。しかし私はもはや人間に関して「善と悪」「高次と低次」というような二元性を認めないことにしていますから、どんなに劣悪とみられている人と対峙しても「いや、この人は本当は善人なのだが、自分で自分が善人であることに気づいていないのだ」と考えることにしています。これはイエスが十字架にかかったとき「主よ、この人たちを許してやって下さい。彼らは自分たちが何をしているのか分からないのです」と言った言葉に通じるかもしれません。私はイエス気取りでいるわけでは毛頭ありませんが、人間の本性について徹底的に考えた末にたどり着いた結論は以上のように「人間イコール絶対善」説です。

 

 先般、発明王として知られるある科学者の著書を見ますと、ご本人はUFOを見たことがあるそうですが、実際にはUFOなるものは存在せず、それは遠い過去の記憶がよみがえるのだという訳の分からぬことが書いてありました。大科学者と称される人がこの程度です。人間個々には学歴や学識を超えた「カルマ的なもの」が存在することがお解りでしょう。もちろん高度な学識教養を持つ人でアダムスキー問題を熱心に支持される方も少なくありません。こうした方々は過去世においてすでに何かの方法で宇宙的な事柄を学んで知っていたから、その記憶があるために、アダムスキーの唱える宇宙的な問題(この太陽系の全惑星群に高度に発達した文明が存在する。彼らは超高度に発達した宇宙船に乗って地球を訪れている等々の情報)を信ずるのであるという意味のことをアダムスキーは言っています。この件は本号の最後にも言及してありますが、詳細は四月に発行予定のユーコン誌一四一号のアダムスキー講演連載記事「宇宙の法則のもとに生きるスペースブラザーズ(4)」の中に出てきますから、それをお読みになれば良く理解されるでしょう。実際、単極磁気や反重力の超進歩的な研究をやっている学者も少数ながら存在しますから、究極には人間自体に対する信頼が最重要になってきます。

 

 私の場合はあらゆる人間の内部に充満している「宇宙の魂」を見透すようにしています。それは大宇宙の魂そのものであり、永遠に消滅しない生命エネルギーと無限の英知とに満ちており、それがあたかも強烈な光のように燦然と輝いているのだとみなすようにしています。ですから万人は天使なのです。「そんなことは凄まじい妄想だ」と言う人がいれば、今度はその人の内部にもその光が美しくきらめいている光景を描きます。もちろんどんな醜悪な人間でも本人の内部には最高に高貴な創造主の生命エネルギーが光となって輝いていると観じて、それを心中で拝むようにするのです。ですからこの世は光に満ちているわけです。

 

 ただしマインド(心、精神)の未発達な人間、たとえば虚言癖、ジキルハイド的二重人格、他人に対する残酷な行為等を平気で行なう人間のマインドに同調するわけにはゆきませんから、その場合は自分と相手との距離を遠ざける必要が生じます。これは伝染病患者を隔離するのと似ています。この場合は誰しも患者を憎んでいるからではなく、接近すれば伝染するからです。人間は「水は方円の器にしたがう」という諺どおり、身近にいる人の性格やマインドにどうしても影響を受けがちです。そこでマインドの低劣な人とはやむを得ず距離をおく必要が生じるのです。むかしアダムスキー在世の頃、彼は十数力国にGAPグループのネットワークを組織していましたが、なかにはアダムスキーの体験を心霊的だと言う人が数名出たために、アダムスキーはその人たちを次々と除名しました。この事実はあまり知られていません。スイスGAPのルー・チンシュタークはその一人です。私は昔ジュネーヴでこの女性に会いましたが、その時もアダムスキーの体験を心霊的だと言っていました。後にイギリスの研究家と組んでアダムスキーやメリー夫人をけなした本を出しており、こうして不滅の汚点を残しました。

 

 

 

★転生の法則の重要性

 

 人間は永遠の昔から永遠の未来に向かって転生を続けます。現在の七〜八○年の一生涯というのは線香花火ほどでもない束の間の人生で、まだ無限に未来があるのです。この転生の問題ほど重要なものはないのですが、地球人は全くこの事実を知りません。詳細は東京月例セミナーか六月一四日の奈良市における質疑応答会で質問が出ればお話ししましょう。とにかく今生で恵まれない不幸な人生だったからといって嘆き悲しむ必要は全くありません。誠実に過ごせば来世では素晴らしい生涯が待ち受けているかもしれないのです。それはユーコン誌一四一号の「宇宙の法則のもとに生きるスペースブラザーズ」という記事で、アダムスキーが、金星人に転生した亡き妻メリー夫人との劇的な出会いで克明に描写されている記事でも分かります。