進歩への道程

篠 芳史

 

 私が日本GAPに入会し、今日に至る迄、私自身が振り返って言える事は、″確実に進歩している ″という事です。この事は自漫、自惚れではなく、真の目的である宇宙的になる為の努力をした結果であると思います。スペース・ブラザーズの方々の御援助と 久保田先生の御指導と素晴しいGAP会員の方々に囲まれて宇宙哲学を学べる事は大変幸せであります。
 ところで私の“進歩″の内容ですが、それ程大げさなものではありません。それは私自身のプラスの方が進歩したのではなく、マイナスの方が少なくなったということです。私が八年前にGAPに入会した時は、社会人となって約十五年、結婚して七年、子供も二人いました。全く普通の地球人です。
 今から思いますとエゴが体中を包んでいる有様でした。又、学生時代の純粋な気持が、社会経験を積む毎に、自分ではない方向に少しずつ染まってゆく事が自分でわかっていながらどうする事も出来ませんでした。そんな時に「空飛ぶ円盤同乗記」を読む事が出来たのです。
 その後の八年間は非常に短く感じました。最初の頃は良い事ばかりを学び、伸ばそうと しましたが、なかなかうまくゆかずあせるばかりでした。又、「宇宙の意識との一体化」という言葉に対して実践面では具体的にどうすればよいのかわかりませんでした。
 アダムスキーの著書は何回も読んだのですが、「テレバシー」については、哲学的な内容を期待し過ぎて読んだ為、棒読みになっておりました。ある時「 テンパシー」を全く違う角度から読んでいる事に気がつきました。それは宇宙的に生きる為にマイナスの部分をなくす事であるという事です。
 例えば、プラスの良い部分を伸ばす為に相手に感謝や祝福の想念を起こしても、その反面相手の態度に反応して、恐怖心、猜疑心、嫉妬心、恨み等、マイナスの想念がそのまま出て来てしまうのです。これではプラスを伸ばそうとしても自分の想念にバランスが保てず、自分では宇宙的になる為に努力した積りでも手応えがないのだと思いました。
 そこで私は、あせる事はない 、生命の連続がある限り今生でしっかり基礎を固める事だと自分に言い聞かせて、恐怖心、猜疑心、嫉妬心、恨み、その他マイナスの想念が出ない様にだけ努力してみました。その結果は、今迄自分の体の一部であった様なエゴが少しずつなくなっていきますので、 自分自身が変化している知覚を感じる様になったのです。しかし、怠けると元に戻ってしまう事も知りました、努力するという事は怠けずに継続する事なのです。怠けると元も子もなくなります。
 アダムスキー師は「テレパシー」の中で、「想念は化学的な作用を及ぼす。」と述べております。「恨みの想念を起こせば相手の体に反応し相手の口から直接毒薬を飲ませる様なものである。」という意味です。その様な想念を起こせば自分自身も共に毒薬を飲んでいる事にも解釈出来ます。その様に良くない作用はお互いに避けなければならないと強く思いました。
 以上は宇宙的に生きる為の私の学習方法の一部です。
 この偉大な「宇宙の法則」のおかげで生きる為の目標が出来、挫折することなく、信念と希望を持って過ごす事が出来ました。
 スペース・ブラザーズの方々の御援助と久保田先生の御指導と素晴しいGAP会員の方々に囲まれた私達はこの地球上で宇宙哲学を学び実践する為に最高の環境の中にいると確信しております。皆様と共に学べる誇りを持って努力したいと思っております。

 

1984年3月 松山支部報 No38