ミラーの実験


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投稿者 松本 日時 2001 年 10 月 20 日 14:53:45:

回答先: 生命の起源 投稿者 松本 日時 2001 年 10 月 08 日 11:37:12:

∇ミラーの実験の意義は、フラスコの中の少量の化学
物質から非対称的なアミノ酸が形成されるのに一週間
しか要しないのは、単なる偶然の結果ではなく、偶然
が自然の法則といっしょに働いた結果である、という
ことを示したことにあるようです。

「自然界における左と右,マーティン・ガードナー,1992年」
・ヤップの説によれば、「生物が、それ自身の非対称
な組織から、あるいは生物のつくり出す非対称な物質
から、あるいは生物が非対称についての知識をもって
いてそれを使って、というのでなければ、そのような
結果は生まれない」というのである。「非対称からで
なければ非対称構造が生ずることはない。・・・もし、
これらの結論が私の考えるとおりに正しいとすれば、
生物界に見られるどちらか一方の型の非対称構造の
絶対起源というものは、生命の絶対起源そのものと
同じほどに神秘に満ちたものだということになる。
・・・どんなにいろいろな元素が時間をかけて衝突し、
あるいは結合したとしても、見るからに活気に満ちた
最初の有機化合物が生成されうることはないのである。
偶然の入り込む余地はなく、機械的にことを説明しよ
うとする試みはことごとく失敗に帰することになる。」

・このヤップの論文はネイチャー誌の読者の間に少な
からず物議をかもしたものである。多くの一流学者や
関心の深い読者から抗議の手紙が寄せられ、ヤップ
自身のおびただしい反駁とともに後続号に掲載された。

・ヤップ教授の議論はピエール・アンドレ・ルコント・デユ・ノイ
によって彼の著書「人間の運命,1947年」という本の
中で再現され、同じく彼がこれより後に著わした
「理性への道,1949年」という本の中で繰り返し論じ
られている。ルコント・デユ・ノイによれば、偶然によって
複雑な、対称でない有機分子が生成されるチャンスと
いうのはあまりにも少なすぎる。実質上、神のみわざ
がなければ何ごともおこりえなかったも同然なので
ある。この章で前に出てきた、ホイルとウィックラマシンジの
著書で、ヤップとルコント・デユ・ノイが再び登場してくる。
ホイルは、あらゆる著書、論文、講義において、上に
いる絶対者が地球外空間において生命をつくったのだ、
という立場を貫いている。なぜならば、アミノ酸が、
無作為に組み合わされて、生命が偶発的に発生する
確率は、約10の4万乗分の1、すなわち、1の後に
ゼロが4万個もついた数に1回だからである、という
のである。ホイルはこれを、隕石がジャンク置き場に
落ちて、スクラップからボーイング747ができる
とか、ルービック・キューブをでたらめにまわして
いるうちに解がみつかってしまうようなことにたとえ
ている。以前のアナロジー(類推)を引用すれば、
あたかも一匹の猿がタイプライターをむやみにたたく
のを見てシェイクスピアの戯曲が出てくるのを期待
するがごときものだ、というわけである。

・複雑な有機分子が偶発的に発生する確率についても、
同じような意味論的な問題がおこってくる。どの程度
複雑ならば「複雑」なのだろうか。

・1952年に、スタンレー・L・ミラーというアメリカ
の若い化学者(彼は当時若冠23歳であった)が、
現にかなり複雑なアミノ酸をつくり出している。彼は
恩師である著名な化学者、ハロルド・ユーリが提唱
した理論を検証すべく、単純な技法を用いて実験を行
なったのである。フラスコの中には、水とアンモニア、
メタン、水素の混合体を入れた。これはユーリ教授の
想像するところの原始時代の大気中にあった諸元素で
ある。実験期間は一週間であった。エネルギー源とし
て、電気を混合液中に通し続けた。一週間後にフラスコ
の底にたまった黒いどろどろの混合液を分析してみる
と、以前にはフラスコの中になかったいろいろな有機
化合物が発見され、その中にアミノ酸も含まれていた。

・アミノ酸の生成から、核酸はいうに及ばずタンパク
質の生成まででさえ、かなりの隔たりがあることは
事実である。けれどもアミノ酸が集まってタンパク質
を構成するのであり、かつ、アミノ酸の構造はすでに
対称ではない。ヤップやルコント・デユ・ノイの確率計算で
いけば、一週間という信じられないほどの短期間では、
簡単なアミノ酸でさえ期待できなかったのである。
この実験は生命の起源に関する理論の歴史上、画期的
なできごとであった。以来、少しずつ違った混合液と
異なったエネルギーを使って、多くの科学者がこの
実験を繰り返している。

・1963年、ポナンペルマと彼の助手グループは、これ
と同様にして、核酸の主な成分の一つを生成すること
に成功した。水素とアンモニア、メタン、水蒸気の
混合体に高エネルギー電子を45分間照射した。その
結果、五つあるヌクレオチド塩基のうちの一つである
アデニンが生成されたのである。もっと最近では、
フロリダ州立大学のシドニー・W・フォックスと原田
馨の二人が、エネルギー源として熱(摂氏約千度)だ
けを用いて13種の異なったアミノ酸を生成すること
に成功している。1967年に、アーサー・コルンバーグ
は、スタンフォード大学の同僚たちと、活発で、感染
力をもったウイルスの内核DNAを人工的に作り出し
た。これを生きた細胞に注入したところ、感染した細
胞は、自然のウイルスと区別できないようなウイルス
を生産しはじめた。1969年、アメリカの二つの研究
チームが、それぞれ別個に、19種類のアミノ酸から
なる酵素、リボヌクレアーゼを合成している。これら
の実験が行なわれてからは、偶然と自然の法則の組み
合わせによって複雑な有機化合物ができることはない、
という議論をする科学者は一人もいなくなってしまっ
た。




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