３度K

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|> |> 質問なんですけど、３Ｋとは宇宙の平均温度の |> |> ようなものと考えてもよろしいのでしょうか？ |> |> 例えば、海には水温がありますし、空気には気温 |> |> があります。つまり宇宙温？ |> ∇ちょっとわかりにくいかもしれませんが。 |> ・海や空気は潮流や対流があり、温度が比較的 |> 平均化されやすいのですが、真空の宇宙の場合 |> は極端に温度が低い場所と極端に温度が高い |> 場所ができてもなかなか平均化されません。 |> ・どちらかと言うと、宇宙の背景の温度が約3K |> であり、その上に非常にまばらに高温の星など |> が乗っているといった感じです。 |> ・とはいえ、星などは非常にまばらなので、 |> いくら温度が高いといっても宇宙全体から |> 見れば微々たるものですから、平均すると |> 近い値になるかもしれません。 |> ・少し具体的には、宇宙誕生の30万年後，プラ |> ズマの不透明な雲が晴れ渡り、透明となって |> 放出された光子が、150億光年を旅してやって |> きたのが、宇宙背景放射と考えられており、 |> 宇宙の膨張に伴ってその温度も下がります。 |> ・宇宙背景放射のスペクトルは波長が約0.3mm |> から約1cmに広がりピークが約1.9mm程度です。 |> その他に、赤外銀河や原始銀河や星間ダストや |> 惑星間ダストや星の放射があり、それぞれ別の |> スペクトル分布をしているので観測は分けて |> 行うことができます。 |> というわけで、平均温度というのとは感じが |> 少し違います。 |> ・以下は参考まで。 |> 「なっとくする宇宙論，二間瀬敏史，1998年」 |> ・放射とは，狭い意味では電磁波，すなわち |> 光のことをさしている。 |> 光には，波として振る舞う場合と，粒子として |> 振る舞う場合とがある。 |> 粒子として振る舞う場合を，光子という。 |> ・1965年，ペンジアスとウィルソンによって， |> 宇宙の初めから存在していた放射が発見され |> た。 |> 現在の宇宙は星から放射された光で満たされ |> ているが，星や放射を放出する源がすべて |> なくなったとしても，宇宙空間には波長が |> 1.5mm程度，エネルギーが約8×10^-4eV の |> 光子が1cm^3 当たり約420個存在する。 |> この光子は宇宙マイクロ波背景放射と呼ばれ， |> 宇宙の初めから存在していたビッグバンの |> 名残である。 |> 今後これを，単に宇宙背景放射ということに |> する。 |> ・宇宙論の標準モデルであるビッグバン理論 |> では，宇宙の初めは超高温・超高密度であり， |> 放射と物質は熱平衡にあったとされる。 |> 熱平衡にあるときには，放射のエネルギー分布 |> はプランク分布と呼ばれる温度だけで決まる |> 特徴的な分布をしている。 |> ・やがて宇宙の温度が3000度程度に下がると， |> それまで核子と電子のプラズマ状態で存在 |> していた物質は，原子をつくる。 |> これを物質の中性化，あるいは宇宙の晴れ上 |> がりという。 |> 中性化が起こると，もはや放射は物質とほと |> んど相互作用しなくなる。 |> ・中性化以前には，放射は物質と強く結合し， |> 自由に進めなかったのが，中性化によって |> 放射は自由に進めるようになる。 |> たとえて言えば，雲のなかでは見通しがきか |> ないが，雲から出ると遠くまで見えるような |> ものである。 |> 宇宙の晴れ上がり以降の放射は，物質との |> 相互作用が切れているので熱平衡ではないが， |> プランク分布を保つことが知られている。 |> ただしプランク分布を特徴づける温度は， |> 宇宙膨張に従って，下がっていく。 |> ・したがって，現在の宇宙背景放射のエネルギー |> 分布を観測できて，それがプランク分布である |> ことを確かめれば，ビッグバンの有力な証拠 |> となる。 |> すでに何度も述べたように1965年，ベル研究所 |> のペンジアスとウィルソンは，宇宙のいたる |> ところからやってくる絶対温度で約３Ｋの放射 |> を発見した。 |> これが宇宙背景放射であることは，すぐに指摘 |> されたが，詳しいエネルギー分布の測定は， |> 1990年まで行われなかった。 |> [COBEの観測結果] |> 宇宙背景放射のエネルギー分布は， |> 2.726±0.001K |> という温度をもつプランク分布であることが |> 確かめられた。 |> スペクトラムのピークは160GHzで，T=2.72K |> のプランク分布にピタリと一致する。