Re: 3段論法to宇宙


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投稿者 スターダスト 日時 2004 年 5 月 10 日 14:51:49:

回答先: Re: 3段論法to宇宙 投稿者 スターダスト 日時 2004 年 5 月 10 日 13:58:06:

あうあう。失敗しました。
電線を水平に張ったら、さきほどの
http://www.englink21.com/i-eng/column/tuika/cmigi03.htm
の図版Eの結果は得られません。ごめんなさい。
図版Eを90度傾けてごらんになるか、
もしくは、さきの私の投稿の電線の張り方を上下に
しなくてはいけません。どうしようかな。
そうですね、ここでは、図版を90度傾けてもらうことと
いたします。

さて、何発も繰り返して発射した結果の写真を見ると
わかりますとおり、図版E(90度傾けてね!)
当たったところが白い点なのですが、
電子のあたりやすかったところと
あたりにくかったところとが縞模様になります。

電子は、さきほども強調した通りですが、
連射はされません。的にあたる前に次の電子が
連続して発射されることはありません。
あくまで単発の繰り返しです。

ところが、得られる結果は、、縞模様です。

この縞模様はまことに不思議な現象なのです。
電子でなくて、通常のピストルの鉛の弾なら
こんなことはおきません。

縞模様になるように、全ての発射された弾丸どうしで
打ち合わせをしたのなら別ですが(^^

意味をはっきりさせる為に対照的な実験を行います。
さきほどの試射場において、ピストルの弾が
発射されて直後に、書物になっている乱数表をもとに
(あるいはあらかじめサイコロで丁半バクチをしておいても
いいのですが)
1/2の確率で、電線の上と下、どちらか一方が
シャッターで閉じられてしまう実験を行います。
シャッターの上下どちらが閉じられるのかは
ピストルの弾丸が知っているわけがありません(^^)
(ものすごく精密な実験では、ピストルから発射されたとに
丁半バクチをするということしたグループもあります。
ピストルの弾がなんらかの超自然な作用で事前に
上下どちらのシャッターが閉まるかを知っていては
困るのではないかという心配を消す為です。結果は同じでした。)
ピストルの弾は、ときどきシャッターにぶつかりますが
その時には的には届きません。
最初の実験にくらべて的にとどく数が半分に減りますから
試射の数は、2倍に膨らませます。

で、的にどのように当たったかを確認するわけです。
驚いた事に、縞模様にはならないのです。
(図版はありませんが、想像は簡単ですね。)

以上で、2つの実験を行いました。

−−−

最初の試射実験で、なにゆえ縞模様が出てしまうのか、
逆に後の試射実験で、なにゆえ、縞模様が出ないのか。
これが、この宇宙の本質的に面白いところなんです。

弾丸さん達に共謀準備をさせないところが面白いのですね。
したがって、一発の弾丸さんが、既に内在的に
縞模様になる結果を含んでいる、と解釈せざるをえません。
これを電子の波動性と呼びます。

ながながと実験の説明をしましたが、
ようやく量子論理の「OR」=「または」のお話しに
うつる準備が出来ました。

後者の実験が示す「または」を書きます。

的に当たった弾丸について、以下の命題が成立する。
{弾丸が上を通過した}または{弾丸が下を通過した}

これ、鉄砲で鉛の弾丸を撃ったときの論理学で使われる
「または」と同じ意味です。日常生活で使われる
概念と同じですね。

最初の実験が示す「または」を書きます。
的に当たった弾丸について、以下の命題が成立する。
弾丸が、{上 または 下}を通過した。

量子論理の奇抜さは、命題、
『{弾丸が上を通過した}または{弾丸が下を通過した}』
と、命題
『弾丸が、{上 または 下}を通過した。』
とを厳密に区別するところにあります。

あとで、もういちど出すつもりなので、ここで
言っておきますが、
『弾丸が、{上 または 下}を通過した。』
のようなものを、「重ね合わせ」と言います。
この上と下の重ね合わせは、本質的な存在の
ありかたなのです。
一方、
『{弾丸が上を通過した}または{弾丸が下を通過した}』
は、重ね合わせとは言いません。(混合状態と言うらしいです)

古典論理では両者、
『{弾丸が上を通過した}または{弾丸が下を通過した}』
『弾丸が、{上 または 下}を通過した。』
は同じものなのですがね。(^^)

でも実験が示すように、この宇宙はそのようになっていません。

宇宙が古典論理に従っていないという一例を示してみました。

−−

さて、よくひきあいに出されるエピソードも
ついでにかなり省略しながらですが書いておきます。

シュレーディンガーの猫のエピソードと量子論理についてです。

シュレーディンガーの猫の実験そのものの説明は、
そうですね、どこかGoogleでもって検索してみてください。
有名な話なので、検索は容易です。

はしょって私なりに説明します。

量子力学で
計算可能な放射性物質の性質を利用します。
一時間に1回、放射能のツブが出る確率が1/2となるような
放射性物質を用意します。
で、ツブが出たらアウトとしましょう。
出なければセーフ。
ガイガー計数管を使えばアウトかセーフかを把握できます。
このシステムを、(丁半バクチシステムですが)
別のシステムと連動させます。
ガイガー計数管が放射能を検出したら、
スイッチがONになり電気が流れて
モーターがまわり、バケツが傾き
水がどしゃぁとこぼれるようなカラクリを作るのです。

さて、このバケツを中が見えない箱にしかけます。
バケツの水がこぼれても、湿り気や音やらが
外部にわからないようにしておきます。

そして、箱の中にネコをいれてフタを閉めて
一時間待ちます。

ちょうど一時間待ちました。丁度、放射性物質から
放射能のツブが出てガイガー計数管に検知される
確率が1/2になります。

さて、この瞬間、ネコ君はびしょぬれになっているか
あるいは元のままでいるか。

古典論で言えば、というより、日常の感覚で言えば
次の命題が成立します。
『{ネコはびしょぬれである}または{ネコは元のままである}』

でも、私達の宇宙では、次のようになっています。
『ネコは{びしょねれ または 元のまま}である。』

【びしょぬれか、または、どうでないかのどちらか一方だろうよ】
というのはアタリではありません。そのように思うかもしれませんが
それは錯覚です。

どちらか一方ではないのです。びしょぬれと元のままの
重ね合わせ状態なのですね。

このことは極めて奇異に感じます。
この奇異な性質を承認できないで
「量子力学は間違っている」と論ずるヒトもいるのですが(^^
残念ながら天につばをかけているようなものなのです。
宇宙がそうなっているからしかたがありません。

確かに不気味な感じがしますよね。

で、一時間丁度たったときに
くだんの箱のフタをあけると
かわいたネコ君かビショヌレのネコ君を私達は
見るわけですが。。。。その時には
既に、【重ね合わせ状態】ではないように見えます。

ここに、【観測問題】という、まだ、
決着のついていない量子力学の解釈の問題が
出てきます。





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