投稿者 松本 日時 2001 年 4 月 30 日 09:01:59:
回答先: ずっと感じていること 投稿者 C.Ito 日時 2001 年 4 月 30 日 02:02:23:
|> 「超常現象を信じる人たちの多くは科学を軽視しすぎているように
|> 感じます。また、科学を学んだ人たちの多くは超常現象に目を
|> 向けようともしないように感じます。」
∇個人の考え方の自由なので、こうでなければ
ならないなどということは何も無いと思いますが。
一つの考え方としては、これからは、既存の
科学とまだ解明されていない不思議な現象とが
お互いに歩み寄る必要があると思われます。
そのためには、相互理解が欠かせないのですが、
既存の科学を理解しようにも専門用語が多用され
ていてなかなか理解できないという点があります。
また、あまりにも多くの専門分野に分かれていて
全ての科学分野を理解することは一人の人間には
ほとんど不可能に思えるほどです。
私もわかりやすそうな解説書の中から、詳しく
説明がされている本とかを探して見てはいますが、
今ある既存の科学ですら全てを理解するのは容易
ではないことがわかります。
(将来、何が解明されるかという期待もありますが)
ゆっくり読んで、少しずつ理解していくしか方法
はなさそうです。また、保守的な面もあるため、
最初は抵抗があるかもしれません。特に、自分が
信じていることと異なる見解を説明したものなど。
前向きに考えて、その異なる見解がもつ矛盾点
などを探してみるという方法もあります。
そのためには、同じようなテーマで書かれた別の
見方の本とかを探すのも一つの方法と思われますし、
内容をよく吟味して自身でそれを見つけられれば
それにこしたことはありません。これはかなりの
理解力を要求されますが。
(中途半端な理解は誤解を招くことに注意する
必要もあります)
また、科学者の中には、逆に不思議な現象のほう
に歩み寄ってきている人たちもいます。
例えば、下記のような「脳科学」の分野でも一部
の科学者は今まであり得ないとして無視してきた
現象の中にも”まじめな科学の精査に値するもの”
が含まれていると考えはじめているようです。
「脳のなかの幽霊,V.S.ラマチャンドラン,
1999年,原書1998年」より
・以上のような例をあげた理由は三つある。
一つ、教授の言うことを聞いてはいけない−
たとえそれがオックスフォードから来た人で
あっても。
二つ、これらは私たちがはっきりした理由もなし
に無視しているテーマについて実験する必要がある
ことを明示するものである。奇妙な臨床的現象を
示す患者は一つの例にすぎない。
三つ、心と体を分けることは、もはや医学生を
指導するための教育上の便法でしかない−そして
人間の健康や病気や行動を理解するうえで有益な
概念ではない−と認識すべき時が来ている。私の
同業者の多くが思いこんでいることとは裏腹に、
ディーパック・チョプラやアンドリュー・ワイルの
ような医師が伝えているメッセージは、単なる
ニュー・エイジの心理療法隠語ではない。そこには
人間の生体に対する重要な洞察が−まじめな科学の
精査に値するものが−含まれている。
・人びとは西洋医学の不毛さと思いやりのなさに、
しだいに耐えられなくなってきている。ここに
きて「オルタナティブ・メディシン(代替医療)」
が復活しているのもそのためだろう。だが残念な
ことに、ニューエイジのグルたちが売り込んで
いる療法はもっともらしく見えても、厳しく吟味
されることはめったにない。頑固な懐疑論者でも
何かおもしろいことがありそうだとは思っている
だろうが、どれが効いて(もし効くものがあると
すれば)どれが効かないのか、まったくわから
ない。少しでも前進しようと思うなら、こうした
主張を慎重に調べて、効果の根底にある脳の
メカニズムを探求する必要がある。-----------
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・以上の話から言えるのは「東洋の知恵」を盲信
すべきだということではなく、古来の習慣には
まちがいなく貴重な洞察が数多くあるということ
だ。しかし「西洋型の」実験を行わないかぎり、
どれが本当に有効で(催眠術や瞑想)、どれが
有効でない(クリスタル療法)のかわからない。
現在、世界の数ヵ所の研究施設がこうした実験に
とりかかる態勢をとっており、私の見解では、
来世紀前半は神経学と心身医学の黄金時代として
記憶にとどめられるようになるはずだ。この分野
に参入する若い研究者にとって、すばらしい
多幸感と称賛の時代になるにちがいない。