Re: 意識について


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投稿者 松本 日時 2000 年 9 月 03 日 10:51:45:

回答先: 意識について 投稿者 ドライもん 日時 2000 年 9 月 02 日 16:50:50:


|> 「それを言葉であらわすのに最上の表現は、
“警戒(または注意)の状態”」


”警戒(または注意)の状態”
 DNAの二人の発見者のうちの一人である、
F.クリック博士の著書「DNAに魂はあるか」に
次のような記述があります。
 20世紀になると、心理学の分野では前意識と
無意識という概念が流行するようになる。
 この流行は特にフロイトやユング一派の間で
めざましく、その人気の秘密はフロイトが行った
性的な匂い付けにあった。
 現在科学の水準では、もはやフロイトを科学者
とみなすことは難しい。奇抜な発想をし、説得力
を持った卓抜な文章が書けたフロイトは、精神分析
という新しいカルト(宗派)の創始者であった。
 こうして100年前には、次の三つの基本的な
考え方が一般に認められるようになった。
1.脳の働きの全部が意識に対応しているわけで
  はない。
2.意識には記憶が、それも、おそらくきわめて
  短時間の記憶が含まれる。
3.意識は、注意と深い関係がある。

 ”警戒または注意の状態”と”3.”との関係は
歴史的背景を調べてみるとわかると思います。
 意識を理解するためには、人間の常識や思い込み
を捨て、自然と謙虚に向かい合う姿勢が必要ではと
感じます。もちろん科学的な地道な研究と、直感力
のある研究者の飛躍的発想も必要ですね。
 「意識の分野」でアインシュタインに相当する
研究者の現れる時代はいつでしょうか?


|> では「心」と「意識」という組み合わせはどうでしょうか。
|> 普通、この2つをあまり区別しないで使うことが多いので
|>すが、 アダムスキーは両者を区別して説明しています。
|> どういうことでしょうか?

「意識と心」
 意識と心という言葉について説明している書籍から
引用します。
「ここまでわかった脳と心」Susan Greenfield
◆意識を定義するのは非常に難しい
 ある人はそれを自己認識と表現する。
 自己認識は人間と動物とを隔てている特性である。
 またある人は「魂」という言葉を使い、ある人は
心と表現する。
 これらの言葉は個人の考え方によってどれを使って
もいいものだろうか?
 それとも、それぞれ別の側面を表しているの
だろうか?
 単純に区別をすればこういうことになるだろう。
1.魂は持続するもので、身体あるいは脳という
  物理的な存在の寿命を越えて続くものだと
  信じている人が大勢いる。
2.心は特定の生命が生きている間だけ存在する。
3.意識は目覚めているときにあり、認識は今この
  ときを把握する。

 ところで、
 議論の核心は、物質(分子)や電気がどのように
して、自己を認識できるものを生み出しているのか
ということです。
 このように観ると、上記とは違った意味で”意識”
を使いたくもなりますね。
 単なる物質にはこのようなことはできそうにない
と考えると、逆に次のような考えも浮かんできます。

1.人間に意識があるのなら、宇宙に意識があって
  もち〜とも不思議ではない。
 小宇宙である人間を、原子の国のアリスからその
小さな目で見ると、とてもこの小宇宙自体に生命が
あり、ましては意識や心のある世界だとは思えない
だろう。
 なにしろ、この小宇宙の部品である原子は、太陽系
と同じくらいに巨大で、時間の流れもゆっくりして
いるのだから。もちろんアリスがこの小宇宙を天体
望遠鏡でみるためには、我々の知らない”光”のよう
なものが必要なのですが。
 従って、大宇宙も同じように小宇宙とはチョット
違った時空感覚だと思えますが、”意識”がある。
(これはフラクタルとでも言いましょうか)

2.この種の意識とは別に心がある。
 感覚器官と脳の中での処理という、古典物理学的
な現象ですが、これも意識との相互作用があって
初めて可能となるので、解明は困難。
(1.でいう意識は量子現象がからんでいるのか?)
 ナメクジが電源の入っていないパソコンを調べて、
パソコンのソフトやOSという無形のものの正体を
推測するようなもの。
 よくわかりませんね。

|> では、顕微鏡を使って細胞の構造や働きを見た場合はど
うでしょうか?

「細胞に意識はあるのか?」
 現在、「細胞の分子生物学」第3版(ブルース・
アルバート他)を調査中です。


|> 意識とは何でしょう?
|> 学問的にはどのように扱えばよいのでしょう?

「意識とは?」
 現在の科学では、意識の正体は解明されていません。
 目の見えない人々が、大きくて皮が厚く、片側に長い
鼻と反対側に尻尾のある動物を手探りで言い当てようと
することわざのように、だれにもわかっていません。
 マクジン博士の「ナメクジがフロイト派精神分析を
しようとしているようなものです」という言葉が、
そのことをよくあらわしていると思います。

「脳を観る」認知神経科学が明かす心の謎(M.I.
ポスナー/M.E.レイクル)を読んでも、結局の
ところ”意識の正体”はわかりません。
 この書物は、マクドネル・ダグラス社の創設者の
ジェームズ・S・マクドネル氏の多額の寄付によって
1985年から共同研究を約9年間行い、その成果を
まとめたものなのですが。

 参考になるかどうかわかりませんが、いろいろな
タイプの人々の意識に対する考え方の違いを知ろう
とすると、下記の人々が書いた書籍があります。
 まだ学問にまで到っていない「意識論」ですので
いろいろな人の意見を聞くことからスタートしてはと
思います。なるべく偏見をもたず、かといって鵜呑み
にしないようにすればと思います。
たぶん鵜呑みにはしないと思います。
なにしろ「宇宙哲学」とはかなり異なる考え方もあり
ますので、むしろ反対意見の方が多いのでは。

 アダムスキー氏もその当時のいろいろな科学的発見
を参考として、著書にも引用しています。その当時と
比べて、現在の科学水準はかなり進歩していますので、
その引用の内容と少なからず矛盾が生じている個所が
ありますが、こだわらず大きな目で見てはと思います。
 ”意識”を理解することは”神”(創造主)を理解
することでもあると感じますので。

 以下、現時点でのいろいろな人の書いた書物。
1.ジョンC・エックルス
 「自己はどのようにして脳をコントロールするか」
 シュプリンガー・フェアラーク東京
2.F.クリック
 「DNAに魂はあるか」
 講談社
3.ウィリアム・カルヴィン
 「知性はいつ生まれたか」サイエンス・マスターズ8
 草思社
4.ダニエル・デネット
 「心はどこにあるのか」サイエンス・マスターズ7
 草思社
5.ニコラス・ウェイド
 「心や意識は脳のどこにあるのか」
 翔泳社
6.ロジャー・ペンローズ
 「皇帝の新しい心」
 みすず書房
7.茂木健一郎
 「脳とクオリア」
 日経サイエンス社
8.リタ・カーター
 「脳と心の地形図」
 原書房
9.M・I・ポスナー/M・E・レイクル
 「脳を観る」
 日経サイエンス社
10.スーサン・グリーンフィールド
 「ここまでわかった脳と心」イミダス特別編集
 集英社





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