投稿者 Tatsuro 日時 2004 年 10 月 30 日 03:06:27:
回答先: 異なる表現 投稿者 Vosne 日時 2004 年 9 月 25 日 22:16:37:
>もし、昔から人が音を聞くことができず音楽を
>楽譜だけで表現していたなら、音楽は一般社会に
>広がることもなく、一部の音楽の関係者たちの間
>にしか普及しなかったかもしれません。
>逆に昔から数学をイメージとして表現できていれば、
>一般の人々に別の意味で普及したかもしれません。
>表現の手段がかわれば同じものでも違って感じる
>ことになり、いままでとまったく違う世界が広がっ
>ていたことでしょう。
>最近になって、やっとコンピュータ・グラフィクス
>を用いて数学をヴィジュアルに表現できるように
>なりつつあります。
>「ヴィジュアル複素解析,T.ニーダム,培風館」
>[ある寓話]より
>・次のような社会を想像してみよう。
>その社会では市民たちは楽譜を読んだり,また
>ときには書いたりするようにすすめられています。
>しかもある年ごろまでは,みんな義務づけられて
>います。
>なんとすばらしいことでしょう。
>それなのに,この社会にはとてもおかしなきまり
>があります。
>音楽を聴いたり,演奏してはいけないのです。
>このきまりがいったい全体どうして始まったか,
>ほとんどだれも覚えていません。
>この社会では,音楽がとても大切だということは
>誰もが認めていますが,なぜか音楽は広く楽しまれ
>ていません。
>確かに,教授たちはBachやWagnerなどの傑作に
>ついてそれは熱狂的に研究し,そうして見つけた
>美しさの意味を学生たちに伝えることに懸命です。
>ところが,”それがいったい何になるのですか?”
>などとぶしつけな質問をされると,教授たちはただ
>戸惑うばかりで,口もきけないありさまなのです。
>・この寓話においては,音楽を志すようになる
>かもしれない学生が,”音を感性的に知覚すること
>(sonic intuition)”によって音楽を経験し,
>直接的に理解することを禁止するきまりは不当で
>かつ理不尽である。
>しかし,数学者の社会において,まさにこのような
>きまりが存在している。
>そちろん不文律であるが,そのきまりは,数学は
>視覚化されてはならないといっているのである。
非常に面白い設定です。
音楽を聴いたり,演奏してはいけないというのが、少し
想像しにくいですが、そういう楽しみ方、というか、考
え方があるのだということを知らないとしたら、、
もっと突き詰めると、BachやWagnerといったような音楽
もないという設定もできます。
弦をはじいたり、こすったりたたいたり、あるいは管に
息をふきこんだり、リード、唇の振動を管で拡張したり
、あるいは、電気的に音を合成することはできるけども、
そこからなにか楽しいことができるという発想が全くな
い世界というものを想像してみるのも面白いです。
あるいは、BachやWagnerの楽譜だけ残っていて、それが
ある種の「謎の超古代文字」とか「宇宙文字」とかで、
、、、逆にこれだと人々の関心が集まるかもしれません
が。
逆に、音楽を聴いたり、演奏するということではない思
考というか、、逆に「楽しみ」という習慣をそぎ落とし
て、「研究」みたいなものにするのもおもしろいかもし
れないと思っています。
何か今まで誰も気づかなかった「喜び」「現象」が生み
出せるかも知れないと思うのです。
音楽と数学の境界をなくすとか、、、、
数学をヴィジュアル化したり、音にしたりすることもで
きるかも知れませんし、
音階の規則として、新しい数学とか物理みたいなものが
できるかも知れません。
あるいは、心理学とか、脳科学、認知科学、工学、コン
ピュータ、、、
音階というものにこだわる必要もないかも知れません。
脳科学、認知科学とか人工知能とかに関するおもしろい
記事がありました。
http://hotwired.goo.ne.jp/news/technology/story/20041029301.html
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フロリダ州のどこかで、ラットの体から切り離された2万
5000個のニューロン(神経細胞)が、米軍の最新鋭ジェット
戦闘機『F-22』の操縦について考えている。
これらのニューロンは、マルチ電極アレーの上で培養さ
れ、生きた「頭脳」を形成している(写真)。そして、これ
がデスクトップ・コンピューター上のフライト・シミュレ
ーター(写真)に接続されている。シミュレーター上の飛行
機の水平/垂直方向の動きの情報が電極からの刺激によっ
て脳に伝達されると、ニューロンは興奮し、ある種のパタ
ーンの電気信号を発生する。その信号パターンを利用して、
「身体」――この場合はシミュレートされた飛行機――を
操れるようにしているのだ。
...
途中略
より大きな目標は、ニューロンどうしがどのように対話す
るかを解明することだ。たとえば、MRI(磁気共鳴映像法)に
よるスキャン画像は、何百万、何千万というニューロンが
同時に伝達信号を発するようすを示す。しかし、MRIレベル
の解像度で、個々のニューロンの間で何が起こっているか
を見ることは不可能だ。ペトリ皿の上でなら、細胞群の神
経活動を観察することができる。しかし、刺激や反応をや
り取りする相手となる何らかの身体的要素がなければ、生
体条件下で行なわれる学習と成長のようすを観察すること
はできない。
...
以下略
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