投稿者 松本 日時 2002 年 9 月 23 日 10:33:45:
回答先: Re: 代替エネルギー 投稿者 スターダスト 日時 2002 年 9 月 17 日 21:28:54:
|> ちなみに、私のつたない意見といたしましては、
|> 以下に申し上げることになります。
|> 1:可及的速やかに、原子力発電の実態を
|> OPENにすべし。
∇このような巨大なシステムとなると実態
をしっかり把握している人がいるだろうか
という疑問も起こりますね。
知らない箇所で事故の原因が着々と進行して
いるかも知れませんし、今後、設備が老朽化
すると故障を起こしやすくなります。
さて、日本でも一般向けの雑誌などにこの
問題が取り上げられるようになると思います
ので、実態のさわりぐらいだったらわかるよう
になると思います。
また、米国では過去に大きな事故が発生して
いるので、それなりの詳細に及ぶ報告書や
専門書、論文などが既に発行されているのでは
ないでしょうか。
そちらを探した方が確実かもしれません。
|> 2:全人類の総意に基づく合意は、ひょっと
|> したらかなり難しいかもしれませんが、だから
|> こそ、それゆえ、もはや平和産業とは言えない
|> 原子力発電をペンディングすべき。
|> 3:理由は、現代の地球人類の手に余る
|> テクノロジーは、未来の手にゆだねるべし、
|> と思われるからです。
∇将来、核テロの標的ともなることも考えられ
いいことはありませんね。
とはいえ、現在ある既存の原子力発電所は、
簡単には廃止することはできないだろうと
思いますが、少なくとも新たに建造することは
やめるべきです。
また、いったん建造してしまった原子力発電所
には核廃棄物問題というやっかいな問題が残り
ます。これを人類の子孫に負の遺産として残す
べきではなかったのですが。(文献2)
|> 4:いつの日にか、地球人類は、原子力の
|> コントロールが可能かもしれません。そして、
|> 単純な利得計算において、【安全な原子力】
|> よりも、【開発された】代替エネルギーの方
|> を選択するかもしれません。
|> 無論、原子力をコントロールできれば、
|> この上ない、喜びでしょう、しかし、現段階
|> においては、ちょっと無理です。
∇現在ある核分裂炉に未来はありません。
可能性があるとすると、核融合炉なのですが、
技術的なメドが立っていないのが現状です。
将来に期待することにしましょう。
トリチウムによる環境汚染の問題や燃料資源の
問題のないD-D 反応などを用いる核融合炉では
D-T 反応よりずっと高温、高密度のプラズマを
作らなければならないため、技術的はハードル
が非常に高いというわけです。(文献6)
(D;重水素,T;トリチウム)
|> 5:現代において、核開発はイコール、プルト
|> ニウムの生産に結びつきます。私たちは、誰でも
|> 入手可能な世界破壊の道具を入手可能となって
|> しまいます。慎重に避けるべきででしょう。
∇核を管理するといっても限界があるでしょう。
時間の問題であり、いつか、だれかが、それを
使うことになるでしょう。
そうなる前に、早めに無くすことを考えた方が
経済的でもあり、現実的です。
|> 私は原子力の解明に否定的な立場ではありません。
|> しかしながら、【その前に】片付けなくては
|> いけない社会工学的な諸々を重視しています。
∇確かに技術的な問題よりも政治的、社会的問題
の方がやっかいですね。
|> 不肖私が提示させて頂いた平井さんのメッセージ
|> から私は、次のようなことを感じました。
|> 1)科学技術は十分に育ちえる。
|> 2)しかして、人類全体が持つ脆弱性は、
|> 科学技術の粋を闇に飲み込む。
|> 3)科学技術は発展しなければならない、
|> なぜならば、地球人類が宇宙の子であることを
|> 証明するために。。。
|> 4)一人一人が、私たちが、今、何をしようと
|> しているか、真剣に考えるべき。
|> そのためには公平な情報が必要なのです。
|> 普遍不党の、ノン、イデオロギーの【真実】だけを。
∇真実は個人個人が見つけるように努力しないと
なかなか見つからないものだと思います。
既成概念にとらわれず、またある特定の情報源
だけで判断せず、いろいろな方面からの意見に
耳を傾け、比較してみて、また自然との整合性
とかも考慮しないと、勘だけでわかるとは思えま
せん。
【参考にした一般向けの本】
1.日経サイエンス1991年8月
「太陽電池のすすめ」住宅3000万戸をミニ発電所に!
2.地球白書1992-93,レスター.R.ブラウン,1992年
「第3章・持続可能なエネルギー・システムの創造」
「第4章・核廃棄物問題に直面する世界」
3.地球白書1993-94,レスター.R.ブラウン,1993年
「第6章・発展途上国にエネルギーを供給する」
4.地球白書1994-95,レスター.R.ブラウン,1994年
「第4章・電力産業再編の時代」
5.地球白書1995-96,レスター.R.ブラウン,1995年
「第4章・太陽と風のエネルギー」
6.科学 Vol.70 No.12 DEC.2000
「核融合ITER 計画のゆくえ」