投稿者 コスモス 日時 2002 年 9 月 25 日 06:40:29:
回答先: 核問題 投稿者 松本 日時 2002 年 9 月 23 日 10:33:45:
コスモスも
可及的速やかに、原子力発電の実態をOPENにすべし。
という考えに賛成です。
付け加えるならば、現在の科学技術を理解できるよう
な教育の場も必要だと思います。
|> |> ちなみに、私のつたない意見といたしましては、
|> |> 以下に申し上げることになります。
|> |> 1:可及的速やかに、原子力発電の実態を
|> |> OPENにすべし。
|> ∇このような巨大なシステムとなると実態
|> をしっかり把握している人がいるだろうか
|> という疑問も起こりますね。
この指摘は全ての科学技術に共通の問題です。
技術自体に善悪はなく、使い方に問題がある
ということですね。
|> 知らない箇所で事故の原因が着々と進行して
|> いるかも知れませんし、今後、設備が老朽化
|> すると故障を起こしやすくなります。
|> さて、日本でも一般向けの雑誌などにこの
|> 問題が取り上げられるようになると思います
|> ので、実態のさわりぐらいだったらわかるよう
|> になると思います。
|> また、米国では過去に大きな事故が発生して
|> いるので、それなりの詳細に及ぶ報告書や
|> 専門書、論文などが既に発行されているのでは
|> ないでしょうか。
|> そちらを探した方が確実かもしれません。
|> |> 2:全人類の総意に基づく合意は、ひょっと
|> |> したらかなり難しいかもしれませんが、だから
|> |> こそ、それゆえ、もはや平和産業とは言えない
|> |> 原子力発電をペンディングすべき。
|> |> 3:理由は、現代の地球人類の手に余る
|> |> テクノロジーは、未来の手にゆだねるべし、
|> |> と思われるからです。
|> ∇将来、核テロの標的ともなることも考えられ
|> いいことはありませんね。
|> とはいえ、現在ある既存の原子力発電所は、
|> 簡単には廃止することはできないだろうと
|> 思いますが、少なくとも新たに建造することは
|> やめるべきです。
|> また、いったん建造してしまった原子力発電所
|> には核廃棄物問題というやっかいな問題が残り
|> ます。これを人類の子孫に負の遺産として残す
|> べきではなかったのですが。(文献2)
負の遺産という考えかたは最近よく聞きますね。
単純に「エネルギーを大量に使うこと」とか「廃棄物
を生み出すエネルギー源を使うこと」が非宇宙的な
行為ならば、核爆発実験と同様にスペースピープル
は我々に注意をうながしたと思います。
でもスペースピープルはそうしなかった。
コスモスの考えでは、教育と情報公開を地道に
続けてゆき、解決するのが最善だと思います。
|> |> 4:いつの日にか、地球人類は、原子力の
|> |> コントロールが可能かもしれません。そして、
|> |> 単純な利得計算において、【安全な原子力】
|> |> よりも、【開発された】代替エネルギーの方
|> |> を選択するかもしれません。
原子力発電が利用されてから50年足らず、この間に
地球人はどれだけ宇宙的な進歩を遂げたのでしょうか?
代替エネルギーが(今は全く見えていない)別の問題
を起こす可能性は少なくないと思います。
|> |> 無論、原子力をコントロールできれば、
|> |> この上ない、喜びでしょう、しかし、現段階
|> |> においては、ちょっと無理です。
代替エネルギーを使いこなせなかった場合、原子力
発電と同様にそのエネルギーを使うのを止めるので
しょうか?
繰り返しになりますが、技術に問題があるのではな
く、使われ方に問題があるのです。
|> ∇現在ある核分裂炉に未来はありません。
|> 可能性があるとすると、核融合炉なのですが、
|> 技術的なメドが立っていないのが現状です。
|> 将来に期待することにしましょう。
|> トリチウムによる環境汚染の問題や燃料資源の
|> 問題のないD-D 反応などを用いる核融合炉では
|> D-T 反応よりずっと高温、高密度のプラズマを
|> 作らなければならないため、技術的はハードル
|> が非常に高いというわけです。(文献6)
|> (D;重水素,T;トリチウム)
|> |> 5:現代において、核開発はイコール、プルト
|> |> ニウムの生産に結びつきます。私たちは、誰でも
|> |> 入手可能な世界破壊の道具を入手可能となって
|> |> しまいます。慎重に避けるべきででしょう。
|> ∇核を管理するといっても限界があるでしょう。
|> 時間の問題であり、いつか、だれかが、それを
|> 使うことになるでしょう。
|> そうなる前に、早めに無くすことを考えた方が
|> 経済的でもあり、現実的です。
|> |> 私は原子力の解明に否定的な立場ではありません。
|> |> しかしながら、【その前に】片付けなくては
|> |> いけない社会工学的な諸々を重視しています。
|> ∇確かに技術的な問題よりも政治的、社会的問題
|> の方がやっかいですね。
|> |> 不肖私が提示させて頂いた平井さんのメッセージ
|> |> から私は、次のようなことを感じました。
|> |> 1)科学技術は十分に育ちえる。
|> |> 2)しかして、人類全体が持つ脆弱性は、
|> |> 科学技術の粋を闇に飲み込む。
|> |> 3)科学技術は発展しなければならない、
|> |> なぜならば、地球人類が宇宙の子であることを
|> |> 証明するために。。。
|> |> 4)一人一人が、私たちが、今、何をしようと
|> |> しているか、真剣に考えるべき。
そうですね。
エネルギー問題は地球人全体に及ぶ課題ですが、
結局、私たち一人一人が真剣に考えて解決して
ゆくことです。
私たちがこの様に考えるようになったという意味
では、原子力発電もエネルギーの提供ということ
以外でも役に立ったと言えますね。
コスモスの個人的な考えですが、地球人(私を含
めて)は困った問題に直面しないと真剣に考えな
い性格ですので、もう10年くらいは原子力発電
を続けたほうが良いだろうと思います。
そして、一基ぐらい20世紀の記念として残して
おいたらどうでしょうか?
|> |> そのためには公平な情報が必要なのです。
|> |> 普遍不党の、ノン、イデオロギーの【真実】だけを。
|> ∇真実は個人個人が見つけるように努力しないと
|> なかなか見つからないものだと思います。
|> 既成概念にとらわれず、またある特定の情報源
|> だけで判断せず、いろいろな方面からの意見に
|> 耳を傾け、比較してみて、また自然との整合性
|> とかも考慮しないと、勘だけでわかるとは思えま
|> せん。
|> 【参考にした一般向けの本】
|> 1.日経サイエンス1991年8月
|> 「太陽電池のすすめ」住宅3000万戸をミニ発電所に!
|> 2.地球白書1992-93,レスター.R.ブラウン,1992年
|> 「第3章・持続可能なエネルギー・システムの創造」
|> 「第4章・核廃棄物問題に直面する世界」
|> 3.地球白書1993-94,レスター.R.ブラウン,1993年
|> 「第6章・発展途上国にエネルギーを供給する」
|> 4.地球白書1994-95,レスター.R.ブラウン,1994年
|> 「第4章・電力産業再編の時代」
|> 5.地球白書1995-96,レスター.R.ブラウン,1995年
|> 「第4章・太陽と風のエネルギー」
|> 6.科学 Vol.70 No.12 DEC.2000
|> 「核融合ITER 計画のゆくえ」
それにしても、核分裂生成物を「核廃棄物」と呼称
する「環境派」の戦略はものの見事に成功している
ようですね。
役に立たない物質はないと思うのですが。。。