時空のイメージ


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投稿者 Vosne 日時 2004 年 8 月 22 日 09:34:41:

回答先: 時空、イリュージョン、テンセグリティー 投稿者 Tatsuro 日時 2004 年 8 月 16 日 00:37:52:

|> ジョディー・フォスター主演の「コンタクト」という映画ご存知
|> でしょうか。

∇下記の説明は「コンタクト」のモデルとなった歴史上
の出来事ですが、小説はカール・セーガンによって書かれ、
映画はこの小説を元に制作されたようですね。

「時間を凍結する星,地人書館」より
・パルサーの最初の形跡を実際に見いだしたのは
ヒューイッシュ自身ではなかった。
この栄誉は大学院生のジョスリン・ベルに与えられる。
1967年9月の終わり頃、新しい望遠鏡によって得られた
データの、文字どうりの迷路の中に埋もれていた異常
を初めて発見したのは彼女だった。
最初彼女はこの異常をどう判断すれば良いか分からな
かった。
まず本物だとは思わなかった。
彼女はそれを「ふけ」と呼んだ。

・時間がたつにつれてヒューイッシュと彼の同僚たちの
考えはいくぶん不気味な方向に転じていた。
彼らの発見した脈動は恐ろしいほど一定だった。
あまりにも不変だった。
それぞれの電波パルスは先のパルスの1と3分の1秒後
に到達した。
もっと正確に言えば、1.3373011秒毎に到来し、この確固
とした連続性、完璧な規則性を維持したが、この不変さは
自然界ではめったに見られるものではなかった。
彼らの発見したものが時計であったとしたら、それは実に
良くできた時計だった。

・それは驚くべき期待だった。
新しい異常な電波源を発見することは一つの事件だった。
異星文明を発見することはそれとは全く別な問題があった。
奇妙に聞こえるかもしれないが、あらゆる科学的発見の中
には恐れという要素がある。
それは多くの要因が組み合わさっている。
証拠がまだ完全でないのに自分に重要な発見があると主張
して、どうにも引っ込みがつかなくなったらどうしよう
という恐れがある。
自分は何か些細だが恐ろしい過ちを犯しているという心配
もある。
そしてまた成功の不安もある。
世界を永遠に変えてしまうほど重要な、世界を揺るがす
ような何かの発見を偶然にしたという恐れ−背後に隠されて
語られず、潜在している恐れ−は常にある。
ヒューイッシュ、ベルと彼らの共同研究者たちは、もし彼ら
が地球外文明の証拠を発見したと誤って主張したなら、学会
の笑い物になるということはわかっていた。
そして彼らがもし正しかったのなら、誇張なしに科学史の中
で最も重大なものの一つと呼ばれることになる発見の創始者
となっただろう。

・それは、われわれに自分たちの存在を警告するために
しきりにコンタクトをとりたがっているある社会によって
故意に地球に向けられたのだろうか。

|> その中で、宇宙からの信号を画像に変換したりして、
|> それがどうやら宇宙へ行くための装置の設計図のようなのですが、
|> どうしても不完全で何かが足りないんです。それで、
|> 不思議な東洋人のような人の宇宙船のようなところで、平面の図
|> 面ではなくて、立方体に組み立てると、ぴったりと形になって意
|> 味を持つと気づくシーンがあります。

|> まあ、3次元で考えることは難しいというか、図を描くという基
|> 本的な思考そのものが2次元のことですからね。
|> 立体映像に鉛筆で線を書いていけるようになればすごいでしょう
|> けどね。
|> それでもやっぱり模型というか、実物を作ってみたほうがはやい
|> 場合もあるでしょうが。

∇3次元までなら、人は何とかイメージできるのですが、
4次元以上になると、とたんに出来なくなります。
この場合は、模型を創れたとしてもどうにもなりません。
ただ、4次元時空であれば多少はイメージしやすいかも
しれませんね。

|> それとか、何かの形を描写するということをちょっと考えて見ま
|> すと、目に見えていると感じている輪郭線とか表面の傷とかテク
|> スチャー以外の線を無意識にたくさん描くことがある思います。
|> 陰影のためとか、質感のためとか、そういう、デッサン技法のた
|> めだけでなく、全然目に見えない線、たとえば、その物体が透明
|> であるときに見えるであろう向こう側の輪郭線とかも、描こうと
|> 思えばかけるのです。それとか、人間だったら、筋肉とか内臓と
|> か骨とか血管とかも、描こうと思えばかけるのです。意識的にい
|> かに美しい線を描いていくかによって、いくらでもすごい絵にな
|> っていくと思うんです。

|> こういうことを突き詰めていくことと、時空で現実を認識するこ
|> とと、何か関係というか、アナロジーというか類似点があるよう
|> な気がします。
|> それとか、何か透視能力のようなものとかですね。

∇日本人は文字より絵の方がなじみやすいといわれて
います。欧米人は文字の方ですね。
脳のイメージングデータが集められ、文字と絵とどちら
の認識が優れているか傾向が得られています。
その結果も日本人の絵に関する能力の優位性を示して
します。
そういうことからも、絵に描いてみるということは意味
があると思います。
時空も描いてみると何か今まで気がつかなかったことが
わかるかもしれません。
ところで、ホログラフック宇宙という仮説もあります。
我々の世界が1枚の画面に書き込まれた情報から出来て
いるという説ですが、アナロジーで考えるといろいろな
説が生まれてきます。
「日経サイエンス,2003年11月」の記事でホログラフ
ィックな時空の説明なども紹介されています。
現実の世界というのはほんとうのところ現在でもわかっ
ていないと考えるのが正しいように思えます。
アナロジーによる仮説と理論的整合性、自然の観測に
よる地道な根拠集めによって最も矛盾が無いアナロジー
に近づいていくことになるでしょう。
というわけで、最後は自然による根拠が決めてになる
のでしょう。時間がかかりますね。

また、単純なアナロジーですが、ブラウン管テレビに
よるアナロジーで考えてみるのも、おもしろいかも
しれません。
イメージが浮かびやすいように我々は2次元の平面に
住んでいるフラットランド宇宙の住民であるとします。
ブラウン管テレビの表面が我々が住んでいる2次元の
空間であり、走査線は光速でこの平面をスキャンして
いきます。
このブラウン管平面に住んでいる我々から見ると、いか
なるものも走査線の速度である光速を超えて移動する
ことはできないように思われます。
ただし、走査線の速度と時間の関係などは、少し頭を
捻らないといけないのかも知れません。

∇昔は、地球が球であるということも人類は知らなかっ
た時代があったのですが、現代ではほとんどの人が知っ
ています。中には今でも地球は平らであると信じている
人たちが米国にいるそうですが、普通に生活していると
どちらでもたいした影響はないので、信じない人もまだ
いるのだと思います。
ところが、時空という概念はまだ人類に浸透しておらず
ほんの一部の人たち(主に宇宙物理などに係わる科学者)
が議論しているのが現在の人類の状況だと思います。
普通に生活している上ではどちらでも影響がなさそうに
見えますからね。でも、もしほんとうにそうなら実に
不思議な世界を我々は生きていることになります。
もしかすると、過去や未来なるものも常にどこかに存在
しているのかもしれませんね。

「ブラックホールと時空の歪み,白揚社」より
かつては、地球の表面が平らであることは自明のことと
思われた。
どこまでも広がっているか、あるいは縁があって、愚か
にも遠くへ行き過ぎれば落ちるかもしれない。
マゼランその他の世界一周旅行者が無事に帰り着いた
ことで、人々は地球の表面が湾曲して再びもとの所と
つながっていることをようやく信じ込んだのだが、この
球体が平行線はけっして交わらないというユークリッド
幾何学の規則にしたがうという意味で、平坦な空間の中
に存在していると依然考えられている。
しかしながら、1915年には、アインシュタインが、
空間と時間を時空と呼ばれるものの中に結合する理論を
唱えた。
この時空は平坦ではなく、その中にある物質とエネルギー
によって湾曲あるいはワープさせられている。
われわれの近傍では、時空はほぼ平坦なので、この湾曲
は普通の状況では非常に小さな違いしかもたらさない。
しかし、これがその後の宇宙研究にもたらした影響は、
アインシュタインが考えた以上に驚くべきものだった。
その一つは、星が自分の重力で潰れて、それを囲む空間
があまりにもひどく湾曲するために、残りの宇宙から
切り離されてしまう、という可能性だった。
このような崩壊が起こることをアインシュタイン自身は
けっして信じなかったが、何人かの人が、それがアイン
シュタインの理論の不可避な帰結であることを示した
のだった。



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