アダムスキー「宇宙船の内部」対訳

訳者あとがき

訳者あとがき

 

ジョージ・アダムスキーの名は世界のUFO研究界であまりにも有名である。
彼の著書内容にたいして賛否のいずれにせよ、UFO研究者は一度はアダムスキーの領域を通過するといわれている。
それほどに世界のUFO研究界に一大ショックを与えたのである。
しかも彼の最初の体験記 Flying Saucers Have Landed(本書の第T部に収録)は実にいまを去る三七年前の一九五三年九月にロンドンで刊行されており、つづいて本書の第U部に収録した Inside The Space Ships は一九五五年にニューヨークから出版されて大ベストセラーになった。
そして一〇数カ国語に訳された。
以来、彼の著書は世界中で読みつづけられている。
アダムスキーにたいする否定論者はなんといっても米ソが打ち上げた惑星探査機による調査の結果、金星の表面温度が摂氏四八〇度あることが判明したというNASA(米航空宇宙局)の科学的発表なるものを文句なしに根拠とする。
しかし「科学」の裏に「政治」が介在することを忘れてはならない。
訳者はこれまでに一〇数度渡米してアダムスキー問題を撤底的に調査し、入手し得るかぎりの情報を検討した結果、米政府は太陽系内の各惑星群に人間が居住して偉大な文明が存在することを熟知していながらも、それを極力隠蔽しているという実情を知った。
カリフォルニア州に住む某米人UFO研究家の所ヘ二名の官憲が訪れて、米政府はジョージ・アダムスキーの体験が真実であることを知っているけれども、現状では表面上、否定せざるを得ないのだと語ったという。
また、一九五二年一一月二〇日のカリフォルニア州デザートセンターにおけるアダムスキーの最初のコンタクトのときに、米空軍機が多数飛来してコンタクトの状況を低空から撮影した写真が空軍にトップシークレットとして保管されているとも聞いた。
なぜ米ソは別な惑星の真相を隠して逆情報を流すのか。
この理由は明白である。
もし両政府が真相を公表しようものなら世界中に一大パニックが発生するからである。
価値観の大転換、学界の権威の失墜、教育界の混乱、株価の大変動による経済の低落、その他、収拾のつかない状態となり、ついには大戦争が勃発しかねない。
これを恐れているのだ。
それでなくてさえ地球は泥沼化しつつあるような有様なので、これからみると米ソの隠蔽工作はむしろ賢明といえるかもしれない。
訳者は一九五四年に早くもアダムスキーの著書に触れて、すぐさま彼と文通を開始し、一九六一年にはアダムスキーの要請により日本GAPを創立して彼の日本代理人となり、以来アダムスキーと多数の書簡を交換しながら彼の情報を日本で公開する活動に専念してきた。
彼は一九六五年に他界したけれども、訳者はいまもって彼の著書の内容は絶対に真実であったと確信している。
しかしアダムスキーのダイナマイト的インフォメーションは、別な惑星の実態に関する内容もさることながら、彼の宇宙的な哲学にある。
いかなる宗教や哲学も説き得なかった汎宇宙的な方向ヘ人間を覚醒させるレッスンを与えているからだ。
しかも人間の超人的能力を開発させる自律訓練法まで説いているのである。
これについては本全集の第五、六巻を読まれたい。
たぶん来世紀には我らの太陽系の別な惑星群に偉大な文明が存在する事実を世界が認めるようになるだろう。
いまそれを一般に認めさせるのは時期尚早である。
米ソの有能な政治家はこの点を熟慮しているだろう。
他の惑星の大文明にあこがれるのもよいが、まず我らのホーム惑星たる地球の立て直しが先決なのだ。
そのためにこそアダムスキーの宇宙的哲学が必要なのである。
本書はかねてから出ていたアダムスキー全集の最新改訂版である。
時代の流れとともに訳文に手を加えざるを得なくなり、極力平易な文章にして読みやすくした。
この改訂版の刊行にあたり、ご尽力いただいた日本GAP会員・遠藤昭則、林陽の両君と中央アート出版社の吉開社長に深甚の謝意を表するしだいである。
UFOと宇宙哲学の研究団体「日本GAP」に関して詳細を知りたい方は左記宛にハガキで申し込まれたい。
案内書をお送りする。

 

一九九〇年二月
訳者 久保田八郎


[日本語訳] 久保田八郎 訳(中央アート出版社「第2惑星からの地球訪問者」より)
[英語原文] INSIDE THE SPACE SHIPS by GEORGE ADAMSKI



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