投稿者 Vosne 日時 2004 年 8 月 15 日 11:18:09:
回答先: 双対性・アンサンブル平均 投稿者 Tatsuro 日時 2004 年 8 月 14 日 18:19:01:
|> はっきりとはわからないんですが、なんとなく面白いことを
|> いっているという気がします。
|> 双対という言葉は僕なんかは、多角形の各面の中心を各頂点
|> とした図形のようなことを思い浮かべます。
|> いろんな分野でいろんな意味を持った言葉ですね。
∇双対性のいくつかの例を簡単に説明したものがありました
のでご参考まで。
「エレガントな宇宙,草思社」より
・互いにちがっているように見えるのに、まったく同じ物理を
記述している理論的モデルを指して、物理学者は双対性という
用語を用いる。
見かけ上、ちがっている理論が実は同一で、提示のされ方の
せいでちがって見えるだけだという「つまらない」双対性の例
もある。
英語しか知らない人が一般相対性理論を中国語で示されたら、
すぐにはそれがアインシュタインの理論だとわからないかも
しれない。
・英語から中国語へ、あるいはその逆の切りかえは、何の
物理的洞察ももたらさない。
・一方、同じ物理的状況の別々の記述が互いに補いあって、
新しい物理的洞察と数学的分析方法をもたらすというのは、
つまらなくない双対性の例だ。
実は、私たちはこれまでにも双対性の例に二度出会っている。
第10章で、半径R の環状次元をもつ宇宙のひも理論が、半径
1/R の環状次元をもつ宇宙としても等しくうまく記述できる
のを論じた。
この二つは、別個の幾何学的状況にありながら、ひも理論の
属性のせいで、実は物理学的には同一だ。
もう一つの例は鏡映対称性だ。
ここでは、二つの異なるカラビ・ヤウ図形(一見、完全に別物
であるように見える宇宙どうし)が、まったく同じ物理的属性
を生み出す。
二つは、同じ一個の宇宙の双対記述なのだ。
肝心なのは、英語と中国語の場合とちがい、この二つの双対記述
からひも理論における環状次元の最小限の大きさとか、位相変更
プロセスといった重要な物理学的洞察が得られるということだ。
|> 「時空」これも面白い言葉です。うまく理解すると、なにか
|> 物体の表と裏がひっくり返るような感じを受けます。
|> なにかの思考のヒントになるような気がします。
|> SFとかではよく語られている言葉ですが。
∇「時空」という言葉はアインシュタインの特殊相対性理論
に端を発し、ヘルマン・ミンコフスキーが1908年に提案した
ものであり、宇宙をつくるもとになる織物とみなされている
概念です。
つまり”時間と空間”が別個に存在するのではなく、存在する
のは統合された”時空”の方であるということです。
しかし、これは人の自然な感覚と相容れないものです。
人が感覚として捉えているのは、人の脳の中でアナロジーと
してシミュレーションしている、現実とは違う世界である
ために、時空の概念は自然な感覚と相容れないのでしょうか?
ほんとうのところ、いったい全体、宇宙の構造は、どうなって
いるのでしょうか?といった多くの疑問が生じる言葉ですね。
「時空の物理学,現代数学社,テイラー、ホイーラー」より
・この公式に感動したミンコウスキーは次のような有名な言葉
を書き残している:”今や,空間概念それ自体も,時間概念
それ自体も単なる幻影へと色あせるべしとの審判が下されたの
であり,両者の或る結合のみが独立な実在として生き続けるで
あろう。”
今日,この空間と時間の結合は時空と呼ばれている。
時空は,星が存在し,原子が運動し,人間が生きている舞台で
ある。
異なる観測者に対して,空間は異なり,時間も異なる。
しかし,時空はすべての観測者にとって同一不二である。
∇簡単なアインシュタインに関する説明です。
http://homepage2.nifty.com/einstein/einstein.html