投稿者 スターダスト 日時 2000 年 7 月 31 日 17:53:36:
回答先: Re: 量子コンピュータ 投稿者 松本 日時 2000 年 7 月 30 日 00:08:41:
|> はじかれた電子はこのスピンの方向が絡み合う。つまり、
|> 電子Aも電子Bも定まったスピンの方向をもたない。どちらか
|> 一方の電子が観測によってスピンを測定されてはじめて二つの
|> スピンの方向が定まる。観測はシュテルン・ゲルラッハの非
|> 対称の磁場を用いて測定できるが、測定の向きによっても
|> 結果が異なる。(つまり観測の方法により結果が異なる)
このような双子の電子のお話を皆様にささげます。
うりふたつの双子の電子君が誕生しました。
ただし、右利きと左利きというわけですね。
片方が右利きだとすると
もう片方は左利き。絶対ですじゃ。
もひとつおもしろい性質が。。
彼らはマントをかぶっているのです。
マントの下は謎であります。
電子ですので
おしゃべりができませんので
マントの下はどうなってるのか?
と聞くことはできないのです。
たとえば実際に腕相撲しないとね。
マントを取ってくれない。
−−−−−−
物理かじった人のためにひとこと。
同じ利き腕だと、排他律を満たさないカラ。
水素の電子の最低の軌道に電子が二つはいれる理由として
最初に提唱されましたが、この排他律、実は自然界では
基本的な普遍的な法則で、あちらこちらに顔をだす。。
−−−−−−
A君は、最初、
右利きでもあり左利きでもある。
実際に腕相撲して確認するまでわからない。
いや、正式には、
マントをとらないとわからないけれども
腕相撲のときにマントをとるからとしておきます。
読者にご注意:腕相撲するまで、どちらが利き腕なのかは
神様にすらわからないものなのです。
たとえて言うと、ある種の生き物がいて、恋におちるまで
自分が男か女かわからないようなものですねぇ。
恋した相手によって性が分化する。
生物の世界ときおりみかける話です。
あれぇ?SFの
萩尾望都作【11人いる!】でしかみないかな(爆)
もとい。
電子のA君は、誰かと腕相撲してみなければ
自分が右利きか左利きなのかわからない。
神様でもわからない。というのが
不確定性原理でしたね。
こういう考え方って不思議ですねぇ。
実在ってなんだろう?って思いますものねぇ。
どちらかであることは確実なのだけれども
どちらであるかは未定だという。
((あるものが回っているのに
((右回りか左回りなのか
((わからんという不思議さ。
もういっかい言いますが、
A君もB君も
どちらが利き腕なのか
神様でもわからないんですよ。
さて、このような
双子君ですが
この双子君には、絶対的な法則が
ありまして、ここで復習しますが
片方の一人が右利きだとわかった瞬間
もう一人は自動的に左利きなんです。
排他率という法則です。
まずA君と腕相撲しようともちかけます。
するとA君は腕相撲のために
身構えます。
マントをバサッとまくって
腕を出します。
すると見る見るうちに
片方の腕だけに筋肉が、、(爆)
しかも、どちらの腕の筋肉が増強するのか
神様でも予言できない。。(爆)
相手が右利きだからA君も右利きになるとか
そういうものではなくて
相手にかかわりなく、いつでも、どこでも
腕相撲と聞くと勝手に片方の腕だけが、、モリモリ。
そのときはじめて
「あぁ、僕は右ききだったんだ」と、
あるいは
「あぁ、僕は左利きだったんだ」と、
わかるわけですね。
ついでに神様も
「あぁ、Aは右利きだったのか。
しからばBは左利きじゃのう」
さて、A君が右利きだとすると
B君は左利きであることがわかります。
こちらのほうは
腕相撲しなくてもわかる。
排他律は絶対的ですからね。
こちらのほうでは
神様が絶対確実に保証ずみでんす。
A君の利き腕がきまりますと
B君は、マントをぬぐひつようがありません。
マントの下で、B君はひそかに
自分の片腕だけがモリモリするのが
わかるんです。
ま、マントをぬがないので
誰にも見せてはいませんがね。
ま、シュテルン・ゲルラッハ(二人の学者)
は、腕相撲大会の胴元でんす。
さて、A君とB君の双子のほかに
α君とβ君の双子も誕生しました。
ついでだ。
「あ」君と「い」君もだ。
A君、α君、「あ」君は
ロケットにのって
地球から遠くはなれて
冥王星の鉱物資源取引所に
つれていかれました。
賭博王ベルが
一計を案じたのです。
冥王星の取引所では
(ないにきまってるだろ!
とおこらないでね)
冥王星しかとれない
スターダイアモンドを唯一
取り扱っている会社「冥王スターダスト社」
があります。
そのときどきの具合によって
宝石、スターダストの価格は
ひょいひょい乱高下するわけでして
そのニュースが光の速さで
地球に到達するやいなや
冥王スターダスト社
の株も連動するのです。
さて、普通の株屋さんは
冥王星からの電信で
情報を得るわけですが
しょせん光のスピードで
とどくので
おのおのの株屋さんは
いっせいにその情報を聞くんですね。
だから、株取引でうまみがでない。
そこに目をつけたのが
賭博王「ベル」なんです。
さきに情報をしいれられれば
市場が動き出す前に
株を買ったりカラ売りしたりして
おおもうけですからね。
3組の双子の片割れが
冥王星。
もう片方は
地球にいるわけです。
賭博王ベルは
冥王星にいる部下にこう命じます。
「いいか、生産量がおもいっきりさがったら
A君に腕相撲してもらえ。そうすれば
こちらにいるB君は自動的に利き腕が
きまるからな。このスピードたるや
超光速で伝わるからな。」
−−−−−−−−−−−−−−−
物理をかじった人のために。
この超光速で連動する利き腕の不思議さは
かつて20世紀に
アインシュタインなどが
「おかしいそんなもの」と
食い下がったのですが
ベルの不等式とその実験による証明で
不思議だけど本当だとわかったのです。
それいらい
「量子的もつれあい」と
名づけられました。
−−−−−−−−−−−−−−−
それはさておき
賭博王「ベル」の試みは
成功したのでしょうか?
はたしてスターダストの生産具合の情報は
地球に光速を超えて伝わるでしょうか?
ベルは大もうけしたのでしょうか?
実はできませんでした。
これにはわけがあります。
Aが冥王星で部下に命じられて
腕相撲したのかどうかを
電信情報よりもはやく知ることは
原理的にできません。
こんなことを考えてみましょう。
もしできるならば
α君は右利きにしたてて
「あしたの生産量下がる」
「あ」君は左利きにしたてて
「あさってはたぶん生産量あがる」
という符合がつくのですが。。。
腕相撲しないかぎり
どのように利き腕がきまるのか
神様ですら、、わからないのです。
さきほど説明したとおり
これは自然界の掟です。
では、すでに利き腕が決まっているのかどうかで
情報は伝えられないでしょうか?
B君の利き腕が、A君の腕相撲によって
決まっているのかどうかは
B君のマントをはずさないとわかりません。
しかも、
B君にマントをとってもらうために
腕相撲をしかけると
まだ利き腕が決まっていないのに
利き腕が今決まってしまったのか
あるいは
それともすでに冥王星のA君の
利き腕が決まったからB君の利き腕が
決まったのか?
わからないのです。
ただひとつ言えるのは
電信で、A君の利き腕が右だと
わかると
B君の利き腕は左だと推察できる
ことだけなのです。
そのときには。。
B君に腕相撲を申し込むと
まちがいなく
太い左手を差し出してきますが
後の祭りというものです。
賭博王ベルの野望は打ち砕かれました。
量子もつれを使っても
情報を光のスピードを超えて
送れないことがわかったからです。
^^^^^^^^^^^^
さてさて
このお話と光円錐のお話を
混ぜ合わせると
あれぇー?
と思うかもしれませんね。
「同時」の概念が
非常識だからでしょう。きっと。
^^^^^^^^^^^
長いお話でした。(^^)
−−−∀
|> 尚、スピンも不思議な現象であり、電子の大きさとスピン
|> の大きさから電子の回転速度を計算すると光速を超えます。
|> 量子通信の方法はこのような電子のスピンの方向を観測する
|> 場合と光の偏光の方向を観測する場合が主ですが、結果はどち
|> らも、観測によってそれまで確定していない物理量が確定する
|> 点にあります。(というより観測するまでそれらの物理量は
|> 存在しないといった方がいいのかもしれませんが)
|> たとえて言えば、テレビの画面に写しだされた映画の中の
|> 登場人物や生き物がブラウン管を走査している電子ビームに
|> 観測という手段で影響を与えるようなものです。
|> われわれの住んでいる3次元のブラウン管上では4次元に
|> ある真の実体からの影が投影されているというわけで、4
|> 次元にある真の電子からの影が電子Aと電子Bというわけで
|> もともとは一つの実体という考え方です。
4次元にある不可視な真の実体。
アダムスキー哲学的には、ピンときて
かぶりつきたくなりますね。
でも私には、そうは思えません。
電子は、素粒子の坩堝のなかで
絶えず生成消滅していますので
特定の量子もつれあいのみを
みて「4次元で一体」とは
いえません。
あるときにAとBがもつれあっていても
つぎにはAとCがもつれあっており
Bは無関係だったり
あるいは
AもBもCも、互いに
もつれあっていなかったりするのが
普通だからです。
3次元の世界で、すでにわけのわからない
もつれあいを4次元にもっていっても
やはりもつれあいの集合離散があることには
違いありませんので、理解を深めたことには
ならないでことでしょう。
ね?高次元を無理には使わない
C.ITOさん(^^)
|> これより過激な考えとして宇宙の全素粒子はもともと一つ
|> の素粒子というのも、先ほどの4次元からの電子ビームと
|> いう見方です。以上ほとんど根拠のない話ですが、証明する
|> ための思考実験やましては実証実験の方法は考えられていま
|> せん。
宇宙にある電子が、みな質量が同じなのは
おかしい。偶然とは思えない。
と考え方人がいます。
ファインマン大先生です。
すべての電子は
陽電子とペアを組んでいて
時間軸を上ったり下がったりして
いる。陽電子においては
時間は逆向きだ。。
とかおっしゃいまして
仮説だよとことわりながらですが
「かくして宇宙にはたった一個の
電子がある。」といいました。
宇宙中の電子の集合について
ファインマン図形を書いてみたかったん
でしょうか。
ちょっとニュアンスは違いますが。
これも印象的ですね。
|> 以下は気になることです。
|> 不思議な事その1:意識の0.5秒の遅れ
|> ・コルンフーバーの実験により、ある出来事を意識するまで
|> 0.5秒を要するというのがあります。
これ是非にでも教えてください。気になります。
立花たかしさんのレポートで見たかなぁ?
私は昔、卓球をしていましたがそのころ
通常人で、反応に0.5秒かかるところを
0.3秒まで縮めて世界チャンピオンになった
中国人選手がいたことを思い出しました。
前陣速攻というスタイルを生み出した人です。
後に
中国スポーツ界で指導者になりましたが
毛沢東以後の
4人組事件にまきこまれて、
トガもなく失脚しました。
|> 不思議な事その2:重力による光円錐の傾き
|> ・重力場は光円錐を一方の側に傾け、粒子の世界線を後ろ
|> 向きに倒して粒子を過去につれていくこともできる。
|> 一般相対性理論にはそのような可能性が隠されているという
|> こと。
|>
気になることを気になることでお返しします(^^)
1.
方程式の解が、現実に相応しているかどうかは
方程式を解くときの、境界条件によりますので。
現実にはありえない
特殊な条件を使ったのではと思います。
みてみたいですね。
そこまでライトコーンが倒れる姿を。
2.
時空の構造が決まっても
そのなかの素粒子などの
いわば「物性」が耐えられるかどうかも
評価しないと。。
ブラックホールのなかで
水素原子が存在しえないように、
おっしゃられる光円錐のなかで
はたして素粒子は存在しえるでしょうか?
先日気づいたのですが
懐疑主義者の人たち
(正統派科学実証主義者含む)
のHPから
ここがリンクされていました。
見にきているかもねぇ。
ふぅ。